あなたは陽だまり
いつも話をきいてくれた
あの時も三月だったね
めぐる季節の中で
ふたり ベンチに座って
優しくうなずいてくれるあなたに
ぼくはぼくを許されて
また 前を向くことができた
陽だまりのなか はにかむ笑顔が
好きで
いつも笑ってほしいと思っていた
そんな日々が続くのだと
信じていたのに
涙があふれてとまらないんだ
ふとした時に あなたがよぎる
ポケットからこぼれて落ちてしまうみたいに
あとからあとから
心があふれてとまらないんだ
それなのに言葉にならない
あなたがぼくを呼んでくれた声が
なんどもなんども
三月 春の陽だまりを見るたびに
ぼくはあなたを思い出すのだろうか
あなたから貰ったやさしさを胸に
あなたを失ったかなしみと共に