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ため息
* 無題 *
一つ また 一つ
尊い命が 消えてゆく
七色の シャボン玉のように
色あせて 消えてゆく
一つ また 一つ
清い命が 散ってゆく
美しかった 桜のように
色あせて 散ってゆく
ひとつ また 一つ
尊い命が 落ちてゆく
ほほをつたう 涙のように
一つ 一つ 落ちていく
*早く来て*
雪よ 雪よ 早く来て
こわれそうだら
雪よ 雪よ つかまえて
雪よ 雪よ 早く来て
心の中にも つもらせて
その白さを つもらせて
雪よ 雪よ 早く来て
*ほら いっぱい*
雪と 光が 手をつなぐ
ガラス窓も
真白い道も
みんなせっけんで 洗っちゃったの?
こんなに大きくて まーるいの
だれが 洗濯したのかな
白いシャボン
ずっと ずっと 消えないで
窓をあけて
ほら いっぱい走ってくる
光が
窓をあけて 心の窓も
ほら いっぱいかけてくる
友達が
バラのつぼみよ 早く・・・
光が 逃げないうちに
*もう会えないんだね*
林に一本道
雪がつもる
お兄さんが 歩いてくる
あっ チロ
チロもいっしょ?
チロ 早くおいで
どこに行ったの チロ
雪だったの チロ
まっしろな チロ
帰らない チロ
さようなら チロ