かたおもい
高校入試を終え、
卒業式の後はもう会えない。
辛い別れの季節。
*なまけごころ*
勉強 勉強 勉強
明日でいい 明日にしろ
きょうはやめろ
心の中が さわがしくなる
頭に 入らない
静めようと思っても いっそう激しくなる
母が 牛乳をもってくる
悪いこころは どこかへ行ってしまう
また こないうちに 早く やってしまえ
*みえ*
どうして わたしは 己をきれいに見せたがるのだろう
顔なんて いいから
しっかり 勉強しなければ
*目的*
がんばれ
がんばれ
わたしは励ます 弱い心を
心は それを聞かない
まったく 聞いてはくれない
外界は 高校入試のことで
なんだかんだと うるさい
わたしは なんのために 生まれたのだ
*かたおもい*
もう二度と 話すことはないだろう
もう二度と 笑顔をかわすことはないだろう
望んでも かなわないと思いながら
もう 二度とないと 思いながら
でも
わたしの心の中で 波紋のように広がっていく
*未知*
いつのまにか こんなに時が過ぎてしまった
わたしは 時計の秒針に 耳をすませる
カチ カチ カチ ・・・‥‥‥‥‥‥‥
同じ音を 幾度もくりかえし
たまに もつれたように 音が乱れる
まるで 人の歩く道のようだ
いつ止まるかもわからない
そんなことを考えると 恐ろしいような心のあせりが
ドキ ドキ と 耳に響く
わたしは なにかに身を費やしたい ぶつけたい
でも なにもないわたしに なにができるというの
ただ あるのは 外面の あまりにも幸せすぎる生活
この生活は なに一つ わたしのためには ならない
「自分は苦労している」という言葉を聞くと
うらやましい