シンの覚悟らしい。
最新話更新しました!今回は魔族陣営の様子です。是非最後までお読みください!
「おぉ、シン、無事だったか!」
ガリルは安堵の表情でシンを迎えた。だがシンは何も答えずただ立ち尽くしていた。
「なんだ…何かあったのか…?」
シンは小さなため息と共に話し始めた。
「みんな…すまない…ガリルと2人にしてくれないか…。」
異様な雰囲気に魔族たちは何かを感じ取ったかのように離れた。
「ガリル…俺は…シンじゃない……。」
その言葉にガリルは目を見開いた。
「まさか…お前…!記憶を…!!」
慌てるガリルとは裏腹に、シンは落ち着いていた。
「…あぁ…。思い出した。全部。」
「そう…か…。」
「俺は…魔族を…恨んでいた…。」
「…そうか…。そうだろうな。この世に魔族を恨んでいない人間などいない。」
ガリルはこの時を覚悟していたかのように言った。
「それで…どうする。ここで俺を殺すか?」
ガリルは武器を取ったが強くは握らなかった。
「そんなこと…するつもりは無いよ。俺はみんなと一緒に戦う。これからも。」
「お前はそれでいいんだな…。」
「あぁ…それでいい。それがいい…。」
しばらくしてガリルがみんなを呼び戻した。
「みんな聞いてくれ。シンが戻った今、再攻撃を仕掛けるつもりだ。最近何故か武力を急激に上げてきたパラディール王国をこのまま放っておけば、必ず魔王様の妨げになる。それを防ぐ為に、我々は必ずやこの戦いに勝たなければならない。全力を尽くしてくれ!」
「おぉ!!」
そしてガリルはシンの方を見た。
「シン、これから俺たちはパラディール王国…人間の国を滅ぼす。力を貸してくれ。」
シンは頷き、全身に力を込めた。
森の中を大勢の魔族が列をなして歩いていた…。
最後まで読んでくださりありがとうございました!シンは覚悟を決めたようですね…。戦いは大きくなりそうです。
次回もよろしくお願いいたします!