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騒動

 どうやら今日は、沢玄和尚なる僧の寺に連れて来られた。道中籠に乗って母と来たが今生初の外出による家の外の景色を見れば改めて「元の時代」とは違うという感想が自然と浮かんできた。 

 そして、寺の様子を見る限り別段立派な感じではなく、寧ろ古くて少し小さいと感じた。されど、決して寂れているわけではなくしっかりと清め整えられおり、質実剛健な末寺という感じである。

 しかし、そんな寺の雰囲気に似合わず中々の数の人間が揃っている。父は母と別れて御堂へと向かった。自分は当然母と共に別室にて待機することなった。

 暫く母を含め他の女衆は談笑していたが子らがじっとしているわけがなく若い小物とお松らの乳母数名の他寺の小僧と共に寺の庭にて保育されることとなった。


 しかし、寺と言っても暇である。自分はいつも通り子供らを適当にあしらいながら隅の方で和歌を詠んだり古典を諳んじたものを書いては悦に浸っていた。すると…


 「確かこの子は弾正左衛門様のお子の仙法師様だったはず…こんな隅で隠れるようにして何を…んっ?んん!?も、文字!?しかもイロハ歌を!たっ、大変だ〜!!」


 小僧に見つかってしまった!が、これはこれで幸い。何せ、赤子扱いは飽きてきたところだ。これを機に自分は自由を手に入れてやる。




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