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不安

 「仙法師には早かったのではない?」

仙法師のお母様である千代様はおっしゃられた。


 「お方様、大丈夫にございますよ。この頃、仙法師様は掴まり立ちもなさり体が出来上がってきております。このまま室内だけでいるよりも広い所でお過ごしになられた方が良いと思われます。また、私の息子の鷹丸や鶴丸など一緒に遊んでいただくことで他の人間と触れ合うことで他人との付き合いを学んで行かなくてはなりません」

 

 そう申し上げたところ千代様は不安げながらも納得されたお顔になった。 


 「しかし、仙千代様は健やかではあると見受けますがお方様に似て赤児なれどおとなしいご性格に見受けられます」


 「そうなのです。故にもう少しで大きゅうなってから…それこそ、年下の子供たちに見劣りしない程になってからの方がよいと思っていたのです」


 「そうなのですか。しかし、ご心配なさらずとも、あのようなご様子を見ている限りは、決して酷く人見知りしているようには見えませぬ。単に初めて会う子供たちに戸惑っていただけなのかもしれませぬ。鷹丸や鶴丸だけでなく平手の家の狗千代丸殿や龍千代丸殿ともそれなりに遊ばれているではありませぬか」


 「確かに…人見知りならば泣くか、わらわ達に寄ってくるかするのでしょうけれど、そうではないのですから…子とは存外すぐに仲良くなれるものかもしれません」


 千代様はしみじみとおっしゃりながら優しげなお顔で仙法師様をご覧になっていた。それにしても、確かに仙法師様は人見知りではない様子。しかし、他の子供達と一歩隔てて遊ばれている…しかし、それでも無邪気に地面に何やら絵のようなものを書きながら首を捻っている様子みるとなんとも人間臭く、成長を強く感じるものだ。

 しかし、あそこまで泥だらけになっては他の子供達と一緒に水浴びをさせねば…

 そう考えながら初夏の風が彼らを包むのであった…


 

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