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制作

1480年文明12年 10月 中島郡某所 試験小屋


 近頃は清酒事業や南蛮吹き、可田屋からの配当によって資金は潤沢にあるようになった。最も直ぐに必要な投資や経費に消えて行くのだが…

 そうして今、父 良信に許可を取り兵を募ることになったため、銭にモノを言わせ足軽を募った。しかし、それらを自分が必要とする足軽に染め上げる為に選別と訓練せんのうを行う古強者を父と本家に派遣して貰った。

 後がない農家の三男以降の者や流民となった男達、そして戦人ぶる雑多な傭兵など…それらを殴りつけ怒鳴りつけ弱き者を排除し個性や人格を否定し【人間】から【兵器】へと仕立て上げるように命じた。選別をくぐり抜けた強者共が泣いたり笑ったり出来なくなった時、自分や父が現れ褒め関心を寄せ励まし意義を植え付ける…そうやって訓練せんのうしている。最も何故か父に台本を用意したり自分が強者共に声を掛け終えた後に周りの武士達は実に青ざめ何とも言えぬ顔になっているのは何故なのだろう…解せぬ!


 さて、兵卒を揃えつつ自分は信勝や政則達に命じて作業をさせていた小屋に赴き実験を繰り返した。集めた厩舎や雪隠周りの土を湯と焼いた海藻や草木の灰と共に煮立て結晶を再度煮立て遂に【硝石】を得た。 

 そうしてそれを辻村に頼んだ蒸留装置と圧力容器工夫して硫黄と共に煮立てその蒸気を鉛に当てでてきた液を純金のるつぼで集め【硫酸】を得た。

 さらに、【硝石】と【硫酸】を混ぜ蒸留し【硝酸】を得た。

【硫酸】と【硝酸】を混ぜ合わせ【混酸】を作った。それを可田屋に石鹸作りの途中に出た廃液に酒を放り込み出来た溶液を煮立て水分を抜き【混酸】と混ぜ合わせ【液】を得た。


 また、【硝石】と木灰と硫黄をそれぞれ75:15:10に混ぜ合わせ麻紐に練り込みそれを珪藻土と合わせ整形し【液】を染み込ませた。そしてこの【小筒】を量産に努めた。


 ここまで仕上げるのに凡そ1月…我ながら頑張ったものだ。これで大きな武器も用意出来たし。あとは各所と連絡を取り伊勢守家に備えよう。

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