表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/71

対策

 1480年文明12年 10月上旬  塩畑城


 小六(蜂須賀正家)を麾下としたことを父 良信に報告をした。するとやはり相当に驚かれてしまった。だが、喜んでもくれたようだ。

 何せ我々弾正忠家は守護やその配下の守護代などの威を借る実質土豪に過ぎない。更に言えばそれらの威もあくまで不安定で内部分裂をしている幕府に保証とも言えない保証を受けているに過ぎないのだから…

 今は正に乱世だ。国人・土豪・地侍が実力によってその権威を示しそれを以て幕府に働きかければ認められてしまうことなど多くある。伊達家など最たる例だ。

 故に、我々は威を借りて国人等を纏め郡を治めねばならない。そんな中で裏社会とも通じ、水運を握る蜂須賀党を麾下に治められた事は計り知れない影響力を保持することとなったのだ。

 

 さて、そんな蜂須賀党首・小六からとある情報を得た。それは、我らが本家「大和守家」と和議を契った「伊勢守家」が和議を破り尾張を征さんとする陰謀を企てているとのことだ。当然慎重に事を行わんとしているようだが我らの陣営側に不満を持つ地侍や国人などを懐柔しようとしている動きがあるということだ。


 その情報を直ぐ様、父 良信に伝え自分はこれを好機と捉え具申したのだった。


 「父上、敵が策を講じているならば我々もそれ相応の備えをせねばなりません」


 「仙法師よ、その通りだ。しかし、あまり大事に備えをすれば相手も勘付くというものよ」


 「はい。故に自分はまずは塩畑城外に建設している城下町(勝幡町)に細工をしこの城に釘付けにできるようにしたいと思います。また、密かに兵を募り城外に伏し機を計って挟み撃ちにできるように致せば最上かと」


 「うむ。そこまで考えておるならば、その方に任せる。俺も俺が出来うる事を行う」


 そうして自分はおおっぴらとまでは行かずとしても兵力を持つ事ができるようになった…少し予定より早くなったが【はなし】と【賭け】を進めねば…

 

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ