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作者: ありさと

海の底には月がある 太陽もある

でも遠すぎて見えない


私の中には感情があった 意欲もあった

でももう壊れてしまった


何となく心地の良い ぬるい群青に沈んで

思い出せないあなたの声思い出しながら泣く


たまごプリンを思い出した 慣れた手つきで膜を割く

どろどろした内臓の中からすくい出して


サナギの気持ち ドロドロに溶けた後に型どっていく


感情はガラスみたいにぱりんって 意欲は缶みたいにべこって

鳥肌の立つ音を等間隔に植え付けながら


見えないんじゃなくて見てないだけだった


自分から煤と灰をかけてくすませてるだけだった


壊れてなんかなかった 隠してただけだった


もう輝きを戻せないし隠した場所なんて覚えてないけど

まだ残っているものは 何?

まだ隠してないものは 何があっただろうか?


そういえば空と虹の間に何か置いてあった気がする


外側は氷より冷たくて内側は人肌くらいの

信頼と安堵を足して憎悪で割った感じの

冬間の湯船に浸かった時や他人と抱きしめ合った時に酷似してる


名前が思い出せない


分かったところで取りに行くのも気怠いか

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