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四十の曲〜さあさあ、皆様!!時間切れです!〜

あらすじの所に付けたしました。ここでも言いますがお伝えするのが遅れて申し訳ありませんでした。

ここに友人に言われるまで気づかなかった大アホがいます!(自分)←

ウチの場合は原作に半分そって半分そっていないオリジナルみたいな物です。それでもいいよ!という人はこのストーリーにお付き合いお願いします!本当にすいませんでした。

ーガキンッッ!!ー


2つの刃が交差し、火花を散らす。ギリギリと力任せに相手を押し合い、キンッ!と甲高い音がして刃が離れ、相手の様子を伺うように距離を取る。


「君が」

「?」

「君がもし、敵じゃなくて普通の人として会えてたら…なおみんとも…んんん…失礼!」


何か言おうとしたのをユーリは口を紡ぐ。と足に力を入れる。とバッと凄まじい速さでヴァルムに向かう。彼女の刀にはまだスキルが発動されており、光をまとっている。ヴァルムは剣を横にして衝撃を防ぐ。


影蛇シャドウスネーク!」


ヴァルムがそう叫ぶと彼の剣にまとった瘴気が蛇の姿になり、ユーリの刀に巻きつく。瘴気は今だヴァルムの剣がまとっている。


「うえ?!」


ユーリが驚愕しながらイヤそうに顔をしかめる。が刀にまとっている光が蛇を消した。と刀にまとっていた光も一緒に消えた。ガキンッとヴァルムがユーリの刀を弾き、彼女の腹を蹴った。ユーリが呻き声をあげ、片手で腹を押さえながら一旦後退する。


「……っ!なんでなおみんを連れて行ったの?」

「………お前には、関係ない。でも…」

「でも?」


ヴァルムの途絶えた言葉にユーリが首を傾げて続きを待つ。ビュンッと風が切る音がしたかと思うといつの間にかユーリの目の前にヴァルムがいた。ユーリが隙をつかれたように目を見開く。ヴァルムは驚くユーリの表情に満足なのかニヤリと嗤い、ユーリの問いに答えた。


「お前になら教えてやってもいいかな…俺はな、あいつが欲しい」

「なんでっ?!」


ユーリがヴァルムの剣を防ぎつつ聞くと彼は一瞬、その傲慢で強欲な仮面を外し、小さな声で、か細い声で言った。


「………もう……独りになるのは…イヤ…なんだよ…」

「!!!もしかして君?!」

「さぁ?なんの話だったかな?」

「!」


再び、仮面が顔についたヴァルム。ユーリはヴァルムを剣ごと弾くとよろめく彼に向かって頭上から斬りかかった。


『時間切れ』


『行かないで…ねぇ…?なんて言ってるの?聞こえないよ…ねぇ…』


何か声が聞こえた気がしたが無視する。

ユーリはヴァルムに何度も斬りかかる。彼はそれを防ぐ。彼が一度、後退した。武器を構え直し、相手に向かって足に力を入れた。とその時だった。


「ヴァルム!ユーリ!」

「へ?!なおみん?!」

「?!」


最初にヴァルムがいた場所の手すりから身を乗り出すナオがいた。走って来たようで息切れが激しい。


「なおみん!よかった無事で!!」

「嗚呼…心配かけたな!」

「…なんで?…!ベータか?それとも彼女が勝手に?」


ヴァルムはかぶりを振り、ナオが無事で安心仕切っているユーリに向かって跳躍した。


「!!」

「考えるのは後回しだ」

「ヴァルム!やめろ!!」


ナオが叫ぶ。それにヴァルムが一瞬、気を取られた。ユーリはその隙に彼の剣をその手から弾き、クルンッと回った剣を左手で見事キャッチした。


「うお?!∑(゜Д゜)オーラスゴ?!オーラ禍々しい!!」

「…か え せ」

「や だ 」


悪戯っ子のような笑みを浮かべるユーリ。ヴァルムが呪文を唱えようとしたまさにその時!


ーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…ー


大きく、大きく縦に横にと地震のように城は揺れ出し、床にはバキバキッと亀裂が入る。

誰かの悲鳴のような叫びも音と共にしたがそれは掻き消された。


「うお…」

「なおみん!こっち!」


ユーリがナオにこちらに来てと促すと彼女は素直にユーリの元へと笑顔で歩み寄る。その時、ヴァルムの顔がやけに淋しそうに見えた。


「ナオ!ユーリ!」

「!ルル!ソラリス!」

「敵は?」

「お前達が心配になって巻いて来た」


そこにルルとソラリスも現れ、『ブラックローズ』は再開を喜び合う。がルルとソラリスがヴァルムに気づき、睨む。彼は呆然としており、気づいていない。その様子に敵意がないと感じ取ったのかソラリスが言った。


「早く逃げるぞ。此処はじきに崩れる」

「早く行こう!」

「う、え。ちょっ」


ソラリスの言葉にルルは「急いで!」とナオの手を引っ張って出口へと急ぎ出す。ルルに引っ張られているナオは戸惑うようにヴァルムを振り返ったがルルに引っ張られて行ってしまう。ゴゴゴゴ…と今だに揺れ、地響きを起こしている城。

ユーリはナオが振り返ったヴァルムを見る。彼はまだ呆然としている。その瞳からは水色の何かが流れ落ちたように見えた。


ードゴンッッッッ!!!!ー


天井が崩れ、その破片が落ちて来た。


「ユーリ!早く!」


ソラリスが出口へと向かいながら叫ぶ。


「うん!」


ユーリは返事をしながらヴァルムに近づくと刀をしまい、彼の手首を掴んだ。


「え?おい!」


呆然としていたヴァルムが驚きの声を上げるがユーリはお構いなしに彼を引っ張って行く。


「おい!」

「君も行くの!!なおみんが君のこと見てたし悪そうにも見えないし!」


その言葉にヴァルムは大きく目を見開いた後、重かった足を動かし出し、ユーリと共に脱出した。



その後、時期魔王候補者及び第六部隊の本拠地は見る影も無く、崩れ去り、候補者もろとも第六部隊は壊滅した。


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