二十六の曲〜In secret thought the guidance(隠れた想いに、導きを)〜
『大丈夫だよね?』
『大丈夫だ。これで起きなかったら俺は自分を呪う』
『そこまでしなくてもぉ〜!』
誰かの声が聞こえる。2人の、声。
新しい仲間の、友達の声。でも、一人だけ足りない。そう、あの声がない。
“あの声”が、ない。
「だから言っただろう?お前さんはたまに怒って“外れやすく”なるんだ、他の人よりも。“ここ”ではなおさら………まぁ、今はゆっくり休め。そうしたら、彼女を助けに、救いに行こう」
***
「♪心を潤い、我を救いたまえ〜♪」
聞こえたのは歌声。悲しそうに、それでいて自暴自棄な歌声。優しくて、暖かくなる“あの子”の歌声も好きだけどこの歌声も好きだな。
「ーー」
ーパシッ!ー
「?!」
歌声の主が驚いたように振り向く。あ、歌やめちゃった。
ふーん、今風?みんなみたいに言ったらイケメンの部類に入るのかな。よくわからないけど。
「 ーーーーーーー。ーーーーーーーー?」
あれ?自分の声が聞こえない。耳、悪くなったかな?でも、この子の声はわかるからいっか。
「……お前、誰」
「ーーーーーー!ーーーー?」
「あっそ……だったら、聞いて?」
「!ーー!!」
また歌ってくれるみたい!嬉しい!ありがとうって両手を握ったら悲しそうにはにかんだ。そのまま歌い出す子。
その、“愛しいはずの唄”を。
どうして………どうして……
「そんな悲しそうに笑うの?」
***
「ねぇ、***」
「なんだ?***」
また、違う夢。夢…?違う。夢っぽくて違うモノ。
これを、知ってる。“あの子”はどうか知らないけど、知ってる。
「大好きだよ」
「嗚呼、俺も大好きだよ」
美しくも、残酷な、可哀想な**。
まだ前半くらいしか進んでません〜!
頑張ります。




