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十八の曲〜バース兄妹の殺意〜


「兄さーん」


ガンマはそう言って兄に後ろから抱きついた。兄と呼ばれた彼はガンマの頭を優しく撫でながらガンマを振り返った。


主の部下であるバース家、いやバース兄妹は5人兄妹だ。末っ子が双子のシータとガンマでその上2人が同い年の姉兄、一番上の最年長が優秀な兄という構成だ。


今、ガンマが抱きついたのは上から3番目(男だと2番目)の兄だ。

黒のロングヘアーでその髪を一つに束ね、こめかみの髪を三つ編みに編んでいる。服は暗めの盗賊のような服で相当着崩している。もう半分くらい肩は出ている。ズボンはちゃんと着ており、ヒールの低いブーツにズボンをインしている。首に黒のチョーカーをしている。爪の先が紫のマニキュアで塗られている。なんであろうか、(多分)可愛らしい双子であるシータとガンマとは打って変わって彼はなんというか妖艶であり、耳がとんがっている。


「ん〜どぉーしたの?ガンマ」


ガンマの頭を撫でながら彼は言う。ガンマは自分より背の高いあに(完全に双子よりも彼の方がはるかに背が高い、20cmほど)を見上げ、笑って言った。


「僕たちの宴ぶっ壊した奴ぶっ殺☆しに行くから兄さん達も行こー」


それに彼の兄、オメガ・バースはうーんと悩むようにくうを仰ぎ、言った。


「でも勝手に殺るのはねぇー主様には許可とった?」

「とったよー」

「うん、ならいいよ」

「わーい!」


先ほどからガンマとシータは双子と言ったが全くその通りなのだ。だがオメガとその上の姉は違うが。(重要なことなので2回)


「!ガンマいた!勝手に行かないでよ」

「あーシータ。ごめんね」


とそこへシータがやって来た。ガンマが笑って謝る。

そんな光景を見てオメガは何故こうも性格がずれたんだろうと思った。

この双子は幼少期はそれはそれはガンマみたいな性格だったのだ。だがいつからかシータがこうも真面目な性格になった。戦闘時は何故かガンマと同じ性格に戻るようだが…この双子は不思議すぎる。


「アルファ兄連れて来たよ。どうせガンマはオメガ兄のとこしか行かないと思ったし」

「むっ。何それ酷いー」


ガンマがオメガから離れてシータに抗議するが彼には無効のようだ。


「兄さん、来るのぉー?」

「嗚呼、今来ると思うけど…ガンマーいい加減にして」

「むー」


ぎゅーとシータがガンマを抱きしめる。これは双子の仲直りのやり方でこれですぐだ。周りからは癒しになっている。

シータが抱きしめたことによってガンマは許したようでにっこり笑っていた。追記、バース兄妹は全員ブラコンandシスコンに犯されています。(当の本人達はそう思っていない)


「癒されるねぇ…」


妖艶な兄、オメガが双子の光景に癒されていると背後から声がした。


「そうですね」

「あ、兄さん〜」


オメガが背後を振り返るとそこには彼よりもちょっと(5cmくらい)背の高い男性がにっこりと笑みを浮かべて立っていた。男性に気づいた双子がパァと笑顔になって言う。


「「アルファ兄 (さん)」」


男性がにっこりと笑う。

男性は一番上の優秀な兄だ。

紅色のショートヘアーで右耳に白い百合のイヤリングをしている。服はサラリーマンのようにピシッと黒のスーツに黒の革靴で決めている。がスーツの襟から反対側の襟にかけて紐が通してあり、その先っぽには様々な形と色をしたビーズがついている。両の手には黒の革手袋をしている。彼は耳もとんがっており、牙がある。


「話はシータから聞きました。私の可愛い弟達が捧げようとしていた主への宴を妨害したしたのです。徹底的に殺りましょう」


細く笑った目は笑っていない。彼、アルファ・バースも他の兄妹同様(先ほども書いたが)ブラコンorシスコンに犯されて(当の本人達はそう思っていない)いるため、相当怒っているようだ。ちなみに一番上、アルファは優秀であるがゆえに自分より劣る者を見下してしまう癖があった。毎回、見下してしまった相手がいない所で悔やんでいる。

一方、男では次男となるオメガは何故か生まれた時からサキュバスと呼ばれる夢魔であった。サキュバスは女型の夢魔を示すらしいがオメガにいたっては正真正銘の男。ある優秀な魔導師によると「サキュバスが生前、一番愛した男に乗り移った」のでは?と。だから彼はこんなに女みたいな顔立ちをしておいて男なのか。逆に周囲が納得してしまい、そこでお開きになってしまったが当の本人はがんばってその原因を探っているようだ。なるべく夢魔の力なんぞ使いたくないと言っていた。


「兄さんも言ってることだし、オレも殺るね〜」


クスリと妖艶なほどに口元を歪めて笑うオメガ。2人の兄に双子は親に欲しいおもちゃを買って貰う許しがもらえた子供のように笑い、片手を仲良く繋いで言った。


「「邪魔者には死を。主には祝福の美を」」


目が不気味なほどに、口元が不気味なほどに嗤っていた。

男型の夢魔はインキュバスと言うらしいですけど、ウチのオメガはサキュバスです(重要)

でも好きなのは女性です(重要)

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