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十七の曲〜響く悲しげな歌声〜
「♪〜♪〜」
歌、唄が聞こえた。悲しい、でも心強く美しい声。
唄を歌っているその人は涙を流していて…笑っていて…それでも歌っている。
そんなに悲しいなら、歌わなければいいのに。
「………これは…私の罪」
罪?君の?どんな罪なの?
「………私が…犯した…私だけの罪……その結果が、これよ」
ふーん。そっか。でも、なんでそれで歌っているの?
「……カミサマへの……賛美歌…」
それで?
「…………」
そっか、また後でね。こっちはヒマしちゃってるからさ。あ、一つだけいい?そのー賛美歌じゃない方の唄の名前は?さっきまで歌ってたやつ。
「巡りの歌…」
ありがとう。じゃ、また後で。
「待ってる…から…ね」
うん、待ってて。大好きだよ、友達。