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謎の王子先輩  作者: 宮澤花
カボチャの馬車がやってくる
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 しばらくしたら、大学の門をくぐってくる女のお客さんが妙に多くなった。

 それまでは、男女比半々、受験を考えてる高校生や、近所の人が多い感じだったんだけど。女同士の仲良しグループみたいなのがやけに増えて。まあ、お客さんが来る分にはいいんだけど。

 やっぱり、外部の人がいっぱい来ないと盛り上がらないもんね。


 で、一時半に受付の任を解かれる。

「じゃ、三十分で食事して来て。それから一時間、講堂の催し物のアシスタントに入ってくれ。それで、久住さんの分の仕事は終わり。後は学祭を楽しみなさい」

 委員長に指示される。


 それはまあ、朝もらったシフト表のとおりなんだけど。

「なんか、私だけ分担が少なくなっちゃって、すみません」

「大丈夫だ。その分、坪田に働いてもらったから」

 は?


「二時間、駅前で客寄せをさせたんだ。効果てきめんだっただろ?」

 ニヤリと笑う。

 あー。あの女性客は、そういうことか。

 委員長。お主も結構、悪だのう。


 それにしても時間がない。

 麻美ちゃんと約束していたので、彼女が所属するサークル、英語研究会のお好み焼き屋に顔を出す。

「もー、ヒマワリ遅いよー」

 文句を言われた。ゴメンね麻美ちゃん。


「でも、どうしたの。すごく決まってるじゃん。もしかして、ついに王子先輩にアタック?」

 いや、それだけはないからね?


 お好み焼きを二枚食べ、化粧を直したところで時間。

 講堂に行き、催し物のアシスタントだ。

 こちらでは一日、様々な催し物が行われており、坊ちゃん先輩が司会を務めている。


「やあ、久住さん。次は合唱サークルの発表だから、誘導をよろしく頼む」

 疲れているのか、汗をふきながらスポーツドリンクを飲みつつ、簡単に指示を受ける。

 本意ではないとはいえ、午前中サボってしまった私と違い、坊ちゃん先輩は一日ここで頑張っていたのだろう。

 合点承知、私もやらねば!


 合唱部の発表の次は、ゲスト参加の初等部の子供たちの劇をはさんで、オーケストラ部の発表。淀みない進行のため、頑張って誘導しますよ!


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