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翌朝。
今日は絶対忙しいので、八時前には大学に入らなくては。実行委員長とか、真面目だから七時過ぎには出てきて仕事してる可能性もある。早く支度しなくちゃ……って。
朝イチでLINEをチェックすると、実行委員長から着信してる。
「メール見てね(絵文字)」+「スタンプ」
着信時間、午前五時五十一分。
委員長。そんな時間から、何やってんの?
確認すると。
「今日のシフト」
というメールが来ている。
内容は……。
「急ですが、今日のシフトを変更したので各自確認をしておいてください」
添付ファイルを確認すると。あらら、本当に私のシフト、結構変わってる。午前中がほとんどフリー。夕方も空いてるな。
別に、予定があるって言ったわけじゃないのに、なんだろう。
誰か、催し物の都合が大きく変わった人でも出たのかな?
と。着信音が鳴って、また委員長からメール。
「久住さん、起きたら電話ちょうだい」
委員会の連絡はほとんどLINEで、メールもめったに使わないのに、電話?
いったい、何があったのか。
既読もつけちゃったし、今メールが来たということは、委員長も起きているということだろう。
私は登録してある番号に電話をかけた。
「もしもし、久住ですけど。おはようございます」
あいさつすると。
「おはよう、久住さん。早いね」
と、実行委員長の樫村先輩の朗々とした声が聞こえてくる。いや、朝六時前からみんなにシフト表送ってる人に言われたくない。
ちなみに樫村先輩は四年生、眼鏡の似合う渋い系文系男子である。
「シフト表、見た?」
「はい」
「坪田のことだけど」
「はい?」
唐突な話題の展開についていけない。
ツボタって誰だっけ。聞き覚えはあるんだけど。
えっと、イメージは。なんというか、ムダにキラキラしくて、うっとうしくて、メンドくさい。
あ、王子先輩だ。
王子先輩の本名だっけ。
「王子先輩が、何か」
「うん。部外者が言うのもなんだが、坪田との付き合いは考え直した方がいいんじゃないかと思ってね。悪い、それだけ言っておきたくて」
何だ何だ何だ。 あの噂が、ついに実行委員会の事務局の最奥まで到達したか?
「樫村先輩、あの。王子先輩と私が付き合ってるって噂、あれウソですよ?」
慌てて言うと。
「噂?」
委員長の声が怪訝そうになる。
「だけど、今日は午前中に坪田と約束があるから、大学に来られないんじゃないの?」
何だソレ!
「初耳ですけど!」
「おかしいなあ」
委員長は不思議そうに言った。




