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謎の王子先輩  作者: 宮澤花
食べ物は大切に
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 帰りにスーパーに寄る。

 何を作ろうかな。


 昨日。相田さんから、料理した肉団子と一緒にその伝統的な料理法を教えてもらった。けど、相手はあの王子先輩だ。一口食べて「口に合わない」とか言い出す可能性は多分にある。

 

 大変だけど、いろいろな味付けのモノを用意した方がいいかもしれない。


 では、材料を用意する前に。王子先輩の傾向と対策を考えてみよう。

 もう三週間近く、ほとんど毎日夕食を共にしているわけだし。

 王子先輩が好んで食べているもののデータくらい頭の中にあるはずだ。


 えーと。私が見たことあるのは。


・大学生協のサンドイッチ

・大学生協のハンバーガー

・ファストフードのバーガー

・ファストフードのポテト

・駅前パン屋のクロワッサンサンド

・駅前パン屋のカツサンド

・某栄養食品(フルーツ味)

・ファミレスのコーンスープとパン

・学食のきつねうどん(坊ちゃん先輩が食べていたのを横から奪取)


 後は。バーベキューの時の焼肉。そして野菜炒め。


 参考にならないな!!

 ほぼパンしか食べてないじゃん。うどんは多分、坊ちゃん先輩がおいしそうに食べてたのを横取りしたかっただけだし。

 なんか、小食なだけでなく偏食もある気がしてきた。


 うーん、王子先輩を満足させる道は険しい気がする。

 だけど、頑張るぞ! きっとあの気難しい人を陥落させてやろうではないか! (料理人魂的な意味で)



 ということで、アパートに帰るなりキッチンにこもって数時間。

 チャイムの音に時計を振り返ると、もう先輩が来る時間だった。


 玄関に走って向かい、ドアを開ける私。

「いらっしゃい、お待ちしてました……」

 と、玄関先には。

 テンション最低の状態で立っている王子先輩が!


「きゃあああああ!? オバケ!?」

「えっ?! オバケ!?」

 王子先輩はビクリと肩を震わせ、青いカオで自分の後ろを見た。

 そんなに過敏に反応しなくても。ホントに怖いんだなあ、オバケが。


「ああ、イエ、スミマセン。そういう意味じゃなくて、テンションの低い王子先輩がオバケみたいだったんでビックリしたんです」

「紛らわしいことを言うな、バカ女! お前が言うとコワいじゃないか!」

 サッサと家の中に入れろ! と上から命令する王子先輩は、今日も魔王でした。オバケがコワイくせに。


「ああ、ハイハイ。どうぞどうぞ」

 ドアを大きく開けると、先輩が中に入ってくる。ん?

「王子先輩。香水クサ~~~!」

 しかも、この甘い香りは女物!


「ああ。あの年増、香水瓶をまるまる一本頭から振りかけて来たのかと思うようなニオイをいつもさせてるんだよ」

 ため息をつく王子先輩。

「何か疲れちゃった。シャワー使わせて。あの女の体液とかカラダに付いてると思うとキモチ悪い」


 勝手にズカズカとシャワールームへ。

 体液って! 生々しいなオイ!

 そして、全ての意味でサイテイ……。いつもだけど。


 しかし、デート帰りのヒトとは思えないテンションだな。それとも、付き合い始めたらこんなもんなのかしら。経験ないから分からないけど。


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