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謎の王子先輩  作者: 宮澤花
フツウって素晴らしい
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「あ、これもおいしいわよ! ありがとね、ヒマワリちゃん」

 フォローしてくれる礼子さん。いえ、いいです、無理しないで。

「うちのダメ亭主がこういうの好きだし。ありがとねえ」

 ナルさんか。体育系な感じだけど、甘いモノ……。いや、食べそうかな。甘いのも辛いのもいけそう。なんとなく。


「それに、コウちゃんも好きだろ。アイツは何でも食べる」

 欣治さんが言った。

「今日も泊りに来るだろ。来たら喜ぶぞ」


 え。

「そうなんですか?」

 つい、聞いてしまう。

「ああ。週の半分はウチに泊まってるぞ、アイツ。もう、コウちゃんも家族みたいなもんだなあ」

 そう言って欣治さんは笑った。


 新事実! そこまで癒着してるのか、あの二人!

 はあ。道理で仲がいいわけだわ。文字通り、寝食を共にしてるわけね。


「あの。私、そろそろおいとまを」

 新事実が分かったところで、立ち上がる。あんまりいても、迷惑だろうし。


「あら。やっぱり、顔くらい見ていったら?」

 勧めてくれる礼子さん。いや、でも。

「起こしちゃっても悪いですし」

「あら、あと三時間は起きないわよ。睡眠薬で寝てるから」

 坊ちゃん先輩の話はホントだったのか。


「そうでもしないと、何するか分かんなくて」

 礼子さんはしみじみとため息をついた。

「四十度近く熱があっても、雨の中に出ようとしたりするんだから。ホント、目が離せないのよ」


 それは、熱のせいで幻覚があったとかそういうヤツじゃないんでしょうか。

 まあ、確かにそれはコワイかも。眠っててくれた方が安心だよね。


 ついでに、一生眠っててくれた方が……という言葉は、適当ではないので自分の中で封殺した。


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