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Overwrite -オーバーライト-  作者: もちぷよ
This is the end of start

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91/100

91: Sad

・訂正

前回登場した白衣の男と黒い鎧を着た男は同一人物であり、副社長です。ややこしくなってしまい申し訳ございません。


白衣の男=黒い鎧の男=副社長


俺が彼女の体全てを口の中に入れ終わった瞬間、俺の体から煙を発した。


「な、なんだ、これは一体どういうことだ。エアー」


「彼の体の内側からペネレイトが上昇しています。下がってください」


俺は殻を破るかのように、自分の体を破りさいた。


体を背面から破り、体を上げると、下には元々の自分の体があった。


「脱皮した?」


自分でもよく分からないが、明らかに視野が高くなり、さらにものに掴まって立つことが出来るようになった。


俺の周りには、脱皮すると同時に飛び散った黒い液体が撒きちっていた。


「すごい。素晴らしい。見事だぞ! ……ああ、名前何にしようか。エアー?」


「はい。名前は初めての作品なのでA-1というのはどうでしょうか」


それを聞き白衣の男は皺を寄せる。


「俺が歴史に残るための人。(こよみ)とかどうだ」


「実際に使われている名前が多数確認されるため、良いと思います」


俺はそれを聞き、笑顔を表した。



沢山の配線、パイプがある中、中心にポツンと椅子が置いてある、奇妙な部屋。


「さっそく、始めようか」


白衣の男は俺を椅子に縛り付け、ヘルメットみたいなのを被らせた。


「まずは試しだ。この世界は残したいから1個前の世界を取ってもらおう」


白衣の男は四角い箱を壁に差し込んで言った。


「スイッチオン。いってらっしゃい」


彼が壁にはまった箱を押すと、俺はすぐ目を閉じた。


開いた先には、多くの今の自分と同じくらいの大きさの人達が、登り棒やジャングルジム、ブランコに乗って遊んでいる。そんな場所に、ポツンと椅子に座った自分がいた。


「何してるの?」


聞いてきたのは、白い帽子を被った男の子だ。


「逆に君は何してるの?」


「なんだろうね。自分いじめられてるんだ」


「なんで? いじめる人たちから離れればいいじゃん」


俺が問うと、彼は「知らない」首と言うようにを傾げた。


「僕は皆の引き立て役なんだよ。僕が居なきゃ、みんなが集まるあの子が面白くなくなっちゃう。だからいじられても、我慢してるんだ」


俺はただ疑問だった。


「そこまでしてあの子に好かれたいの?」


「え?」


「その子に好かれて、その後君は何をしたいの? 好かれた後は?」


「ずっと隣にいて、ずっと一緒に遊んで、ずっと……とにかく、ずっと居たいの!」


俺はそれを聞き、目から水を流した。涙だ。俺はこの時初めて「悲しい」を知ったのだ。


この子は駄目だ。この言うあの子に依存しすぎている。

別のグループに入ればその依存は和らぐが、この子には無理そうに思える。


いや、俺が救ってあげればいいんだ。


俺という新しい依存先を作れば、この子はいじめから開放されるかもしれない。


食べよう。


そう思った瞬間、再び俺の口から黒い液体が伸び、その子を一瞬で覆った。


今回はこれだけでは終わらず、この伸びた子から次の子へ、また次の子へと繋がっていき、辺り一帯は黒い人でいっぱいになった。


この辺り一帯だけでは無い。なんとなく感覚で分かるが、もっと伸びて、もっと続いている。


早くこのいじめられている子を食べなければいけないのに、この黒い液体が邪魔で口が動かせない。


さらに手も顔も足も全て縛られているので、ただその液体が伸び終わるのを待って約2日。


黒い空を2回見終わった頃、伸びていた液体は口の中に戻っていくと同時に、やっとこの子を食べ、救うことが出来きた。


約1日の食事が終わった瞬間、急に眠くなり、目を閉じて開けると、あの白衣の男たちが居た。


「おお、おおお、おおおおお、ありがとう暦。君の体に、全ての人の肉体と魂が入っている。これで初めの1歩は踏み出すことが出来た。ありがとう」


俺はそれを聞き、以前とは違う、すこし弱い笑顔を見せた。

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