表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Overwrite -オーバーライト-  作者: もちぷよ
This is the start
7/70

*7 You have to survive

観覧車が良かった。観覧車の方が平和だった。何故かって?ここはまさに、地獄だから。



「始めるぞ〜」


は? 嘘でしょ? 観覧車の中なのに、足元にはマグマが煮えたぎり、遠くには火山が噴煙を上げている。密室のはずが、果てしない荒野が広がっていた。


これは一体、何が起きているの?


真由美を見つけなきゃ行けないのに、こんな事やってる場合じゃない。愛菜だって分かっているはずだ。

私は後ろを向き、出口を探すが、何処にも扉のようなものは無かった。


「ちょっと!出口は!? 私早く2人を探しに行きたいんだけど!?」


ラーはニヤリと笑う。


「お前はここに居ろ。俺は奴らを片付ける」


「奴ら?」


彼が歩き出すと、岩が「ガラガラガラ」と音を立てながら動き始めた。


ラーはどこからか槍を現し、口にはメタリックな黒いマスク、白衣も同じように黒く変わる。


あれはなに?私が心の中で問うと、システムが反応する。


〖ゴーレム(変):推奨ランク300〗


300!?私のランクは?


〖現在のあなたのランクは2です〗


2!?それじゃあ、あんなの勝てないじゃん。

そんなことを考えていると、ラーは槍をゴーレムに突き刺し、破壊する。私からは息をするように簡単そうに見えた。

ゴーレムは爆発し、こちらまで破片が飛んできた。そんなことは構わず、ラー(愛菜)は再び新しいゴーレムと戦い始める。


私は身を隠した。

「カタカタカタカタカタ」ゴーレムの破片が動き始めると、集まり、ゴーレムと化した。


は!? 私はでこぼこした道でも、全力で走った。幸いゴーレムは足が遅い。と思ったら、クラウチングスタートしてこちらに走ってきた。


まって、うそ、逃げられない。「ぐはっ」私はゴーレムに握られた。


「ぐああああ!」


骨をおられた気がする。ゲームなのに、なぜこんなにも、痛い。こんなの現実でしか味わったことがない。

息を吸うたびに胸が痛む。でも、ここで諦めたら、何も変わらない。ゲームなんだから、私のスキルでこいつを倒す! そのためにスキルがあるんだから!

私はゴーレムの手の隙間に液体を流し、強制的に広げさせ、私を解放させた。


あー、楽〜。と思っているのも(つか)の間、ゴーレムは片手で私を掴もうとした。


私は後ろに避け、液体をこちらに戻す。するとゴーレムの手は「ガシン!」とくっつく。

とりあえず、さっきので液体の出し方と動かし方は何となく分かった。アイアンマンのビームを出すようなイメージだ。


でも、倒し方が分からない。相手はすぐに再生する。再生する系はアニメだと全部壊すが、私には火力がない。一体どうすれば。


「ゴゴゴゴゴ」と、下から聞こえる。こういうのは大抵、真下から岩が飛び出す!

間一髪で後ろに下がり、避けられた。よく見ると出てきた岩は手の形をしている。


ゴーレムは何をしているのか見ると、ずっと止まっている。何もしてない訳が無い。きっと何か変なことをしているはずだ。

そう考え、私はゴーレムに飛び込もうとするが、下から音がするので断念した。

やり方を考えるためにも、スキルの詳細を確認する事が必要だ。


〖メインスキル-死者の権限-〗

〖今まで倒した敵を”ペネレイト”に変え、体内に保管する。現在3%使用。〗


ペネレイト?なんだそれ

〖”ペネレイト”とは、研究でもよく分かっていない液体です。中和、蒸発、吸収されることの無い液体ということのみ分かっています。さらに密度を自由に変えることができます〗


なるほど。え、強くないか? このペネレイトを手から出せて、自分で密度も上げられるって……


「がはっ」


油断した。考えて速度を落としたらゴーレムに捕まってしまった。しかし、また同じようにして脱出する。今回はあえて脱出した後に動かず、物陰に隠れると、バレなかった。


たしか、スキル2あったよね?


〖メインスキル2-細胞の具現化-〗

〖あなたが作り出したペネレイトは、元々人や生物だったため、生物の細胞から作られています。あなたは、その細胞を動かし、形を変え、作り替えることができます。〗


なんか、こっちのスキルグロいな。でも、分かった。

よし、行くか……

物陰から出ると、真上にゴーレムが居た。さらに様子がおかしい。今まで切れ目が入っていたところにマグマが流れている。


嘘でしょ、いや、諦めない。勉強だって、諦めなかったから出来るようになった。これも、同じだ!


私は手のひらにペネレイトを集め、発射する。

ゴーレムの胸を貫いた。


「グゴオオオオオオオ」


ゴーレムの叫びがうるさく、私は耳を直ぐに塞いだ。

そのままゴーレムは叫びながら私に殴りかかった。

は? 私は吹っ飛ばされた。痛みを感じないほどに、体が熱く、私はそのまま目を閉じた。




「まじか、まさか無傷で生きてるとは」


ラーの声が聞こえ、目を開く。

彼の上の手には丸い方位磁針のようなものがあり、そこから発する光は、私の体を照らしていた。


「お前、やるな」


私はそれだけ聞き、再び目を閉じた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

是非、参考にしたいので感想やご意見の程、よろしくお願いします!


今回は1時間後、2話更新なのでぜひ、そちらも読んでください!


次回も楽しみにしていてください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ