/60+2²×2/ Is it real ?
「神奈さん?」
昼休み。俺は神奈さんのクラスで神奈さんを探した。
しかし周りを見渡しても神奈さんの姿はなく、扉を開いた俺へ視線を向ける人達しか居なかった。
気まずい。
俺は肩を叩かれたので後ろを振り向くが、それはただの知らない人で、道を開けて欲しかっただけのようだった。
しかしその人が俺の前を通った後、その人の後ろから神奈さんが俺の前を通り過ぎた。
「神奈さん!」
俺はつい彼女の肩をつかみ、大声で彼女の名前を叫んでしまった。
するとサッカー部のような人達、同時に一軍女子らしき人たちも騒ぎ始めた。
うわ、より気まずい
すると神奈さんは俺の手を掴み、そのまま廊下の壁にぶつかって壁ドンのようになった。
しかしここまで近いと彼女と俺の身長の差がほとんど無いことに気づける。
彼女には胸がなかったから、少し残念だ。もしあったら当たってたかもしれないからだ。
すると神奈さんは俺に嫌そうな目をして言う。
「なに」
俺はその対応に対抗して目を合わせながら答える。
「あの、俺本当は1位じゃなくて神奈さんが1位なんです」
その言葉を聞くと、神奈さんの顔は一瞬晴れたが、すぐに絶望的な顔へと変わった。
「あの時、『本当の1位は神奈さんだ』とかいったでしょ? それって、本当だったってこと?」
神奈さんがそう聞いたので、俺は黙って頷いた。
彼女は壁ドンをやめて後ろへ下がり、頭を抱えてしゃがみこんだ。
彼女は何やらブツブツ言っているが、何となく聞き取れた。
「私が、やっぱり私がやったんだ。私がみんなを苦しめた。私のせいで。嘘。嘘じゃない。ちがう、ちがう、ちがう、ちがう、ちがう」
俺は彼女に近ずくと、神奈さんはすぐに立ち上がり、俺の両肩を強く掴み、俺に問う。
「本当に、私がやったの?」
彼女の目には涙が浮かんでいた。神奈さんの友達は去年の部活動選抜で病んで不登校になってしまった。
気持ちは分かる気がする。その人は自分の正しいと思っていた行動が全て否定され、恨まれ、憎まれる。
俺は、思ったことを全て神奈さんへ伝えた。
「神奈さん。去年のお友達の件、伝えてくださって本当にありがとうございました。私ももしかしたら、そのようになってしまっていたかもしれません。しかし、今年は神奈さんがいてくださったから私は大丈夫でした。神奈さん、ありがとうございます」
俺は彼女の問いに答えを告げた。
「はい。神奈さんが本当に1位です。しかし今回は去年の用にはなりません。俺がいるからです。異例の存在としての俺が」
俺はそのまま本題に移る。
「神奈さんを訪れた理由は頼みたいことがあるからです」
神奈さんは顔を上げ、俺と目を合わせる。
「俺の友達を部活に入れさせたい。1位が神奈さん、11位が俺みたいな状況だったのが、1位が俺、10位が神奈さんという形へ変わりました。じゃあ本当の10位は誰だと。それをその友達に仕立てあげたいんです。だから、協力して欲しいです」
神奈さんは俺の求めていた答えを言う。
「去年、筋肉がはいった理由が1人居なくなったから。筋肉を優遇したわけじゃない。また新しく選抜を行ったの。だからその選抜をまたやれば良いと思う」
俺はハッとした。俺はすぐにクラスに戻って紙に思いついたことを書き出し、神奈さんへ渡し、放送の許可を取って午後集まるように放送した。
放課後ー
俺の演説が終わったあと、神奈さんがステージの上に俺が書いた紙を持って上がった。
大丈夫だろうか。そもそも神奈さんに大丈夫かどうかも聞いていなかった。心配だ。
神奈さんは口を開き、言った。




