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Overwrite -オーバーライト-  作者: もちぷよ
A club

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40/100

/(50÷2-5)2/ Why are you

嘘だろ、あいつ、やりやがった。


俺と杏奈が気づいた時には既に、彼女の首に刺さった注射器の中は無くなっていた。

なんで神奈さんは気づけなかった。まさか、Mp切れ? さっき俺を助けるために使った埋葬スキルで、Mp切れを起こした? そしたら、俺のせい?


俺は絶望を感じた。

注射器を刺された彼女へ、体が動かなかった。

頭がぼーっとする。何も聞こえない。なんだ、何が起きてる。


「や……ずや……和也!」


杏奈の声に、ハッとした。

俺は杏奈の方を振り向くが、彼女は焦った顔をした。


「馬鹿!」


俺は正面を振り向くと、そこには神奈さんが、俺の首を刀で切ろうとした。

しかし、その刀は俺に届かず、杏奈が作った壁によって防がれた。


「あ、杏奈、ありがとう」


俺はすぐに神奈さんと距離を置き、槍を構える。

勝てるか。神奈さんに? いや、こっちには杏奈がいる。


神奈さんは刀を地面に刺す。

まずい


「ジャンプしろ!」


俺は杏奈に指示をし、2人でジャンプする。しかし、神奈さんに異変を感じた。声が二重に聞こえるだけでなく、何かが違う。


『弔いの歌:埋葬』


俺たちの下の地面が歪んだ。これは着地点を変えれば大丈夫。

しかし、その蟻地獄のようになった地面の下から、黒い液体が伸び、俺の体を縛って地面の中に引き込まれた。


地面の中は暗い。今回は埋葬とは言っても、長時間いると”火葬”されるやつでは無さそうだ。今回は炎も見えないし、熱くもない。

なんだ、何が起きる。


すると砂が俺の周りに寄ってくる。まじかよ。窒息か。今回本当に埋葬だ。

俺は槍を出そうとするが、出せない。スキルの効果だろうか。一か八か、やってみるしかない。


「俺の足元を原点、俺を1とし、ビームの1部とする。縦をy横をxとした時、ビームの座標はx=1」


すると俺の周りは砂ではなく、ビームへと変わる。それと同時に、俺はビームの先端と一緒に上へ飛んだ。自分でも分からないスピードで、飛んだ。


何が起きて……まさか、俺をビームの1部にしたからか。こんな欠点があったなんて。いや、でも前、ビームの1部としたはず。なんだ。一体なにが。


俺はビームを放つのをやめ、急行落下する。


えっぐ、唇がブルブルする。

どうする。どうする。これ落下死だろ。


体を大きく広げて空気抵抗を大きくする。

周りを見渡すと、更地になってしまったので、どこで、どのような戦いが起こっているのかが分かる。しかし、どの人達も共通して、俺の方に向かってくる。なぜだ。


すると後ろから大きな音が聞こえる。

後ろを振り向くと、柊木だ。


「柊木!」


「は!? 和也かよ」


柊木は驚く様子を見せながらも俺の脇をつかみ、移動しながら降下する。


俺は足が地面につき、着地しようとするが、まだ柊木の体の表面が赤い。スキルで飛んでいるんだろう。飛んでいるので地面に足をつけられない。


すると柊木は先程杏奈と俺がいた場所よりも、遠く離れた場所で着地した。俺もそれと同時に着地するが、慣性によって倒れてしまった。


「うぇ」


俺はすぐ立ち上がる。

早く杏奈の元へ行かないといけない。なので俺は柊木に行った。


「さっき俺がいた場所まで連れて行ってくれ」


すると柊木は口を聞かず、こちらではなく元いた場所を見ている。まだ神奈さんのことを怒っているのか。


「お前、さっき真上にビーム出し続けたから、周りのやつが集まってきたぞ」


なら、なおさらはやく行った方がいいだろ。

しかし柊木はここに来させた。なぜ?


「なんでここに連れてきた」


柊木はこちらを見て、言う。


「お前は弱い。だから、ここで俺を倒してみろ」


なんか今日は侮辱されまくった日だ。腹が立つ。


「そんなこと言うなら、そっちから来いよ。前言撤回させてやる」


俺はそう言って槍を構える。

対し、柊木は棒立ちし、無防備な状態を見せる。しかしやはり無防備とは言えず、装備された武器は全てこちらに向けて発射準備をしている。


「さぁ、来い! 和也!」

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