*3 The start of my history
「まぁ、疑わないが……本当に?」
「疑ってるじゃん笑」
愛菜の言葉に、我々3人は笑う。しかし本当にゲームセンターなのか?まぁ確かにカラオケにしてはドアは多く、道が長い。
「次の方どうぞー」
店員が私達を呼んだ。私達はすぐにカウンターへ向かう。後ろを振り返ると、10人、いや、16人ほどの人がエスカレーターを上がって待っている。
「学生証の提示をお願いします。」
私が人間観察している時に愛菜と真由美が進めてくれていたので、学生証を出すのにてまどりながらも出した。
「あなたがた2人はゴールド会員ですが、そちらの方は初めてですね?カードを作るとデータが保存されますが、作りますか?」
作る気は全くない。今後やるか分からないからだ。しかしもしかしたら3人でまた来るかもしれない。
「作ります。」
「分かりました。では1000円です。」
「1000円!?」
嘘だろ、1000円もするのか……スーパーのポイントカードですら無料なのに……ゲームセンターのは違うのだろうか。
私は罪悪感がありながらも、1000円を渡した。
「どうぞ、ゴールド会員のカードです」
「え、 ?」
詐欺にあったのだろうか、「ゴールド会員」というと追加料金が掛るイメージがある。しかし1000円払っているから最初から良いみたいなものなのだろうか。
「サービスです。お友達2人ともゴールド会員だからね、仲間はずれは嫌かなと思ったので」
神かて。店員に恵まれた。
私達は店員さんから「ゴールド」と言っていながらも水色の分厚いカードを貰う。クリア素材になっており、そのカードの中に電子機器がある事が分かる。かっこいい。
カードに見とれていると、カゴを渡される。しかし、愛菜と真由美は受け取らず、私だけ受け取った。
その後、真由美を先頭にして普通のカラオケ店の雰囲気の道の通路を進み、10個くらい進んだところで止まり、扉を開けて中へ入った。
「え?」
今日は驚きの連続だ。その部屋はまさに銭湯の更衣室だった。
木製のロッカー、床、暖かい光、広く大きな鏡、ドライヤーなど、銭湯の更衣室と言える理由は十分に揃っていた。
「ほら〜はよ着替えるよー ?」
真由美と愛菜は定位置かのように慣れた動きで場所をとり、荷物を入れるカゴを出す。
そして、真由美と愛菜は上まで上げていたジャンバーのチャックを下に下ろす。
「え !?」
あえては聞かない。しかし、2人とも露出狂なのか?ジャンバーを開けると、どちらも上は下着しか着ていなかった。さらに、寒くならないようジャンバーに沢山の「貼るホッカイロ」が着いていた。間違えて来た訳では無さそうだ。流行っているのだろうか。
「ああ、趣味じゃないよ?ただ、このが楽だからね」
真由美は顔を赤くしながら言う。
まるで私の心を呼んだかのような回答をした。
そんな事を考えていると、既に愛菜は全裸になっていた。修学旅行以来に見た。本当に大人だと思う。
「真由美と愛菜は、よく来るの?」
私も着替えながら聞いた。
「まぁ、ちょくちょく?」
すると、真由美は彼女が持っていた小さいバッグからピンク色に光る灰色の箱を取り出す。彼女はそれを胸下に付け、真ん中のボタン?を押すと、「カチカチカチ」と、音を立てながらピチピチのピンクとグレーのスーツが彼女の体を沿うように箱から広がる。
水色のラインんが引かれており、そこは蛍光色で光って見える。さらに間もなく箱は消える。
真由美はスーツを馴染ませるように、手首を抑えて手をグーパーしている。
今日は驚きすぎて初めて見るはずなのに驚かなかった。
さらに続けて愛菜も水色と黒のスーツを同じように胸下に置いて身につけた。いつのまにか全裸なのは私だけになっていた。
「はっやっくー」
愛菜がせかしてくる。私は受付の店員さんに貰ったカゴからその箱を2人と同じようにして身につける。鳥肌を立てながら見ていると、黒と白のスーツが現れた。
私のスーツを見て、愛菜と真由美は言う。
「懐かしー。貸し出し用スーツ」
「この中途半端な発育エロくね?」
「だまれ!」
つい真由美のいつも通りの言葉に強く反応してしまった。
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