表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Overwrite -オーバーライト-  作者: もちぷよ
This is the start
11/81

*11 Go away

「死んでたとしても、俺ら死体回収しなきゃだよな」


「な〜。まじめんどい。だれが検査してんだって話だよな。なんども行うのは話が違う。」


まずい、私への愚痴が聞こえる。ここで私が現れたら捕まるのはもちろんたが、暴力を振るわれるかもしれない。どうする。


周りをぐるりと見渡すと、すぐ隣に扉があることに気づいた。人の声に集中しすぎて気づかなかったのだろう。こんな集中するのはもしかしたら人生初かもしれない。

私はすぐにその扉を開け、中に入る。入った瞬間、ゴムの匂いが鼻を刺激するが、それと同時に目の前に女性がたっていることに気づいた。やばっ……

私は直ぐに顔を下へ向けた。


「どいて」


「あ、すみません」


私はすぐに身を引き、背の高い大人の女性に道を譲った。彼女の濡れた髪は無造作に乱れ、冷淡な目つきが印象的だった。将来はあんな人になりたい。私は新たな目標が生まれた。


そんなことを思い、部屋の中を見ると一番目が惹かれたのは、円形の机の上に沢山のスーツ箱があった。数え切れない。一体何個あるのだろうか。


私のスーツは傷ついて穴が開いてしまったので、机の上にあった箱を一つとった。形は他のとは違って凹凸が目立つが、何となくこれがいいと思った。


私はその取ったスーツを胸下に着け、ボタンを押してスーツの上にスーツを着用しようとする。

今のスーツと同じように体を沿って広がっていくが、「カチカチ」という音と共に所々抜けていき、下のスーツを覗かせるようなデザインに変わった。

今までのも良かったが、これが入ったことにより、見た目がより良くなった。結構気に入っている。


私はふと今の状況を思い出し、すぐに扉の前へ向かう。扉に耳を当てて、外の様子を音で確認する。足音がしないので、周りには誰も通っていなさそうだ。


私は正体をばらさないように、マスクを着用する。着用するために腰に手を当てた時に気づいたが、小さな箱が2つ増えている。


とにかく私は新しいことがあっても、気にせず扉を開けた。右左を確認すると、誰もいない。なので進もうとすると、


「いでっ」


足に何かがぶつかった。下を見ると、白髪の小学生? の身長位の子供がいた。私はすぐにしゃがみ、その子と同じ視線になる。


「あ、ごめん、大丈夫?」


「黙れ、さっさと前に行かせろ」


子供とは思えないほど生意気な答えが返ってきた。最近の子供はやはり、小学生はインターネットが普及したから育ちが悪いのだろうか。それともここで育ったのか……


私は言われた通り身を引いて通らせ、そのまま私は外に出る。外に出て十字路を過ぎ、誰も居ないことに安堵していた瞬間、先程の小学生が扉からでて、叫んだ。


「おまえ! 俺のスーツ盗んだな! 泥棒!」


まずい。私は直ぐに全力疾走した。沢山の曲がり角を曲がり、走っていると非常階段が見えた。

私はすぐにその中に入り、階数を見る。


地下6階


よし、1回まで登ろう。


私は全力で階段を登った。しかし、さすがに疲れ、地下2階で止まった。息が苦しい。このマスクをしても息が苦しいとは、相当だ。受験期で運動をしていなかったのが裏目に出た。


私は手すりをつかみながら上がる。途中、人がとおったりするが、有難いことに私には誰一人声をかけなかった。今は話すことですら疲れる気がする。


2階に着いた。かすかにだが、ゲーム機の音がする。足音以外の音が聞こえ、少し安心をした。

私はとうとう1階に着くと、扉を開く。すると普通のゲームセンターが目の前に広がる。

今まで雑音のようなゲームの音だったが、今はこの音が心地よく聞こえる。


そのまま私はゲームセンターの自動ドアを一つ出ると、目の前には朝に3人で入った扉があった。私はその扉に目を向けないようにして建物の自動ドアを通って外に出た。外にはまだ太陽が残っていた。


懐かしく感じる太陽に、嬉しさを覚えた。

外に出ると、既にゲームセンター前に人が並んでいた。しかし6人程だ。一体今は何時なのだろう。


私は停めてあった自分の自転車にまたがり、進もうとするが、自転車の鍵は荷物の中にあるので自転車で帰るのを諦め、歩いて帰った。



何かと人に見られる。何故だろうか。


「あ」私は気づいた。スーツを着ているだからだ。


私は銃弾でも激痛でもなく、顔に一気に血が上り、とても熱くなっていた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

是非、参考にしたいので感想やご意見の程、よろしくお願いします!


作者のもちぷよです!

みなさんのおかげで、pv数100を超えました!

小さいことでも、祝いたいです。皆さん、ありがとうございます!


明日は記念して2作品投稿するので、是非、楽しみにしていてください〜1つは17時ですが、もう1つはいつ投稿するかは秘密です。


次回も楽しみにしていてください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ