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遭遇

 マジックスターターは開いたページから魔法を出すのだ。なので間違えて自分に向けて発動したら大変なことになってしまうのだ。なんでこんなことを知っているかというと、歩きながら実験したからだ。ちなみにマジックスターターさえ出していれば俺も魔法が使えるのだ。

 俺が今使える魔法は3つ。

 一つ目は、エアウインド。開いたページから強力な風を出す魔法。

 二つ目は、エアフロート。マジックスターターが宙に浮く魔法だ。

 三つ目は、エアカッター。魔力で作られた刃を高速で飛ばす魔法だ。エアカッターの威力は凄まじく木の枝や猪のようなモンスターを真っ二つにするほどの威力だった。

 それにしても…


 「森の中からでれないな。」


 森の中で呟いてしまった。なんか凄く疲れている。沢山歩いたからなのか魔法を使ったからなのか分からないが、とにかくとても疲れている。


 「このままだと餓死…いや、熱中症で死ぬかもしれんな…」


 汗を拭い去り歩く。魔王を倒すことが俺の最終目標だ。しかしこのままで魔王を倒すどころか野垂れ死んでしまう。 

 歩いている途中木の枝に引っかかって転んだ。転んだ場所が悪く俺は急斜面に滑っていった。とてもすごい速さで。


 「いて!いてて!いだ!」


 滑るのが終わり目を覚ますと川の近くに着いた。凄い痛かった、枝とかで何箇所か切れて痛い。


 「…いてて…おおーラッキー。喉乾いていたから助かるぜ!」


 俺は川の水を飲もうと川に近づいた。川の水を救い飲もうとすると…

         ザブン

 

 「ぷはー。いいものが採れたぞ!」

 

俺のいる場所から3メートルほど離れた場所から長い明るい髪色の美少女が川から魚をもって裸で出てきた。長い明るい髪色の少女と目が合った。10秒程見つめ合った。


 「キャーーーーー!!!!!」


 赤面し叫び声を上げた。さらに少女の叫びは続く。


 「変態!!変態!!!リアーー!!!」


 すると俺のいる場所とは反対側の森から青髪の魔法使いと思われる少女が顔を出した。


 「どうしたのエリー?っ!?覗き!?最っ底!?」


 「え、違う!俺は覗きなんて…!?」


 弁明しようとするが青髪の少女は、杖を俺に構えて呪文を口にした。


 「我が魔力よ…炎に変わりて全てを燃やし尽くせ!燃え尽きろ!ファイヤーボール!」


 杖の先から火の玉が飛んできた。だからファイヤーボールなのか…。関心してる場合じゃねぇ!!!どうにかしないと。


 「マジックスターター!!エアカッター!!!」


 手からマジックスターターをだし、手をかざして魔法を唱える。風の刃がファイヤーボールを切断した。ファイヤーボールが消えた。ふーあぶねー…。ってあの子に当たる!

 

 「消えろ!」


 俺はマジックスターターを急いで閉じた。するとエアカッターは、消えた。


 青髪の少女は、目を大きく開けて俺を見ていた。


 「何…今の?魔導書を出した?詠唱を無視した?なんなの一体?貴方誰なの?」


 「アリア大丈夫!?もう大丈夫だから!…アリア?」


 長い明るい髪色の少女が森から出てきた。さっきまで裸だったのだが今度は鎧を来て出てきた。明るい髪色の少女は、青髪の少女の顔を覗き込んでいる。

 

 ーーーー



 「すいませんでした!!!」


 俺は全力で土下座をした。

 

「いえ、そんなわざとじゃないみたいですし…。」


 「でも…見たことには変わらないので」


 少女らが申し訳なさそうにしているのが心に痛む。


 「だ、大丈夫だから。顔あげて。」


 長い明るい髪色の少女が許してくれた。そして今度は青髪の少女が口を開く。


 「ところで…貴方の名前は?出身地はどこですか?」


 「俺の名前は風袖式凪です!出身地は日本です!」


 「カザソデシキナ?変わった名前ね。それにニホン?聞いたことないわね…」


 青髪の少女が首を傾げる。…本当に俺は異世界に来たんだな。日本のことも知らないし、この人達の格好も異世界人らしいしな。


 「あの…貴方達の名前も教えてくれませんか?」

 

 「そうね!私の名前はエリー・ソーサム!職業は剣士よ!」


 長い明るい髪色の少女のほうから自己紹介してくれた。


 「私の名前はリア・マホォンド。職業は魔術師。」


 青髪の少女も自己紹介してくれた。


 「ところでシキナさんは先程魔導書を手から出していましたが、あれは何ですか?」


 「あれはマジックスターターって言う俺のスキルです。この本自体が俺のスキルだから手から出し入れ可能なんです。」


 そう言って俺はマジックスターターを手から出し入れした。リアさんは何か考えながら呟いた。


 「嘘、…スキルを持ってるの…。」


 リアさんは凄く驚いた顔をした。今度は長い明るい髪色の少女エリーが俺に話しかけてきた。


 「そういえばなんでシキナはこんなところにいるの?」


 「それは…道に迷ってしまって…。」


 「道に迷ったって…。どこに行こうとしてるの?」


 「えっと…近くの街に行こうとしてて…。」


 「ふーん…。」


 …怪しまれてるな。絶対怪しまれてるよな。なんとかしないと。


 「あの…近くに街はありますか?出来れば教えて欲しいんですが…。」


 エリーとリアは小声でなにか喋り終えると返事をくれた。


 「いいわよ。どうせアタシ達も街に戻るところだし!それじゃ着いてきて!」


 少女2人に着いていく。そこで色々と教えてもらったのだが、彼女らは幼馴染だそうで2人でパーティーを組んで冒険者として暮らしているのだそうだ。

 おそらく俺は遠くから来た世間のことを全く知らない変な人と思われているんだろうなと思う。

 そうして歩いて街に着いた。街の名前は、スペルカムだそうだ。2人はギルドに戻るというので俺もついていった。街を見渡しながら街を歩く人にも注目する。街は中世風な感じだ。街を歩く人は髪色はみんな色んな色をしていた。それに人間だけでなく人型で二足歩行をしている動物もいた。そしてある建造物が目に止まる。

 

 「おおーでけえー!」


 城を見て思わず口にしてしまった。あの城の中にお姫様とかいんのかなとか思ってしまった。そしてギルドに着いた。


 

 

 

 

 



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