名伏密 探偵の日常
初めて葛原探偵事務所を訪れてから二週間が経つ。歴史あるヴィクトリアンハウスのような事務所は、すっかり俺の心を掴んで離さない。角地にあるからか、外観からは想像できないけど日当たりは悪くなく、窓の優しい光を悠然と受け入れる木質の部屋は老紳士のような自然体の品位と暖かさを醸している。ここは探偵事の事務所だけど百雲さんの家でもあって、こんなところに住む百雲さんが羨ましい。
長方形に切られたチョコレートケーキのような、すんと立ったビルの三階、玄関を開けるとまずは執務室が出迎える。働いている人数に不相応な広さの執務室には、壁で仕切られた客間もあって、さらにその隣には百雲さんのプライベート用も兼ねたトイレと浴室が併設されている。執務室を奥に進んでドアを開けると、そこは百雲さんの居室だ。キッチンやベッドが並び、一気に生活感が漂ってくる。カウンター付きの大きな出窓には色々な本がうず高く積み上がり、日焼けしないのかなと少し心配になる。
麗子さんの言ったように事務所は暇で、専ら俺は過去の資料を読み漁ったり、麗子さんのお遣いで仕事とはおおよそ関係のない珈琲豆やお菓子の買い出しに出掛けたりする毎日だ。大したことはしていないはずなのに、それでも家に帰ると体がどっと重くなる。でも、無為に過ごしていた日々を思うと、それは心地よい感覚だった。
麗子さんはよく食べる。昼食にかつ丼大盛りの出前をペロリと平らげたと思ったら、時間を置かずにメロンパンを頬張っている。オンラインゲームをしながらスナック菓子を箸で摘み(キーボードが汚れるのを許せないらしい)、珈琲ブレイクと称して板チョコをバリバリ噛み砕いてはブラックコーヒーで流し込んでいた。年の頃は二十代前半、若いとは言え異常な食欲だ。
そんな食生活にもかかわらず、彼女は相変わらず美貌の化身そのもので、実は陰で無茶苦茶努力をしているんではなかろうかと疑っている。汗を流してダイエットにいそしむ麗子さんを想像することは正直難しいけど、そうでないと帳尻が合わない。
余計なお世話だとは思ったけど、あまりのジャンキーっぷりが心配になって、じり焼きを作った。小麦粉を水でさらさらに溶いたものをフライパンに薄くひいて、砕いた黒砂糖を包む。田舎の素朴なクレープ然としたおやつだ。普通のお菓子に比べれば砂糖の量は知れているし、腹持ちもいい。その素朴さが新鮮だったみたいで、麗子さんはいたく気に入ってくれた。それから彼女のタイムスケジュールに三時のおやつが加わり、逆に食べる回数を増やしてしまったけれど、誰かのために作る料理は楽しいからよしとしよう。
それにここの台所はなんだか俺をわくわくさせる。と言っても台所自体は二口ガスコンロに小さな流し、とりあえずの建付け食器棚という感じで特別な何かがあるわけではない。料理道具にしたって普通の家庭にあるひと揃えで、食器棚の最上段で錆びるに任せていた。でも、使えるようにするのは骨が折れるぞ、と赤茶けた鉄のフライパンの柄を握った瞬間、妙に手に馴染んだんだ。いろんな料理のイメージが頭から溢れ出て、この錆びたフライパンでずっと料理をしてきたような錯覚を覚えてしまうほどだった。包丁も鍋もまな板も、まるで長年連れ添ってきた相棒のように俺の体の延長線にぴったり来た。誰が使っていたのかはわからないけど(葛原探偵事務所の人たちではないということは確かだ)、もう一度この道具たちを表舞台に引っ張り出してあげないと。そんな義務感で半日かけて錆を落としてピカピカに磨いた。暇な職場でよかった。百雲さんに料理道具たちの出どころを訊いてみたけど、前の入居者が置いてったんじゃないかな、というなんとも曖昧な回答だった。
その百雲さんは、仕事中によくふらっといなくなる。「僕が稼ぎ頭だからね」マクベスからの調査依頼だったり、日常的な情報収集で近所を徘徊したりしているようだけど、麗子さん曰くほぼサボりらしい。この前買い出しに出掛けていたら、たまたま公園で百雲さんを見た。寒いだろうにベンチに腰掛け、見知らぬおじいさんと小難しい顔をして将棋を指していた。また別の日には、共同浴場そばのたまり場で湯上がり客と盛り上がっていた。手には酒カップが握られていた。とても真っ当に働いているようには見えないし、仕事が増えているのかもわからないけど、従業員を養い、アルバイトを雇って、インターンまで受け入れている。なにか金を生む錬金術があるに違いない。不思議に思い一度祖父に聞いてみたけど、「百雲君はあれでいいんじゃよ。なんの心配もいらん」と答えにならない答えが返ってきた。
労働の気配が全くないという意味では、青柳さんに勝る者はいない。彼に出勤という概念はないようで、俺に謝った日以来、姿を見せていない。食べてばかりいる麗子さんが立派に見える。
これは完全に余談だけど、彼の股間は無事だ。あの騒動の後、アリカさんとその父親が事務所に現れたらしい。返済の最終日に取り立てに来たんだ。青柳さんに散々煮湯を飲まされた恨み辛みが爆発したのか、父親の方は金がないと知ると、返済なんかもういい、とにかくあいつを殺す、と喚き散らしたようだ。でも、黒焦げになって横たわる青柳さんを見て溜飲が幾分か下がり、落ち着きを取り戻したらしい。青柳さんの給料から天引きして返済するという百雲さんの提案も奏功し、彼の股間は事なきを得たんだ。
さらに余談だけど、青柳さんの言う通りアリカさんは可愛らしい不思議ちゃんだったようだ。こんがり焼けて気を失っている青柳さんに抱きついて「まー君! こんなになって可哀想」としおらしく泣いていたんだけど、「約束守れなかったからね。チンチン、さよならしないと仕方ないね」と容赦ない台詞をはいてみんなを凍りつかせたと言う。でも返済の目処がたつと、「よかったね、本当によかったね」と愛おしそうに膝枕で恋人の縮れた毛髪を撫でながら再び泣く彼女を見て、彼女の感情のスイッチがどうなっているのか皆目検討がつかないと麗子さん言っていた。
アリカさんの異能は、愛する人の股間を爆弾にするという危険で奇天烈なものらしくて、だから青柳さんへの想いは本物なんだと思う。爆弾にされた股間には幾何学模様の印がついて、それがGPSの役割も果たすという。俺はあっけらかんと異能を説明するアリカさんという女性を想像して、背筋が強張った。
脱線したけど、とにかく俺は俺なりに新しい生活をスタートさせた。始めはもちろん緊張していたし、インターンで来た以上、何か役に立たなくてはと気負っていたけど、それもすぐになくなった。気負うほどの仕事はまだないし、信じられないけど、みんながそれぞれマイペースに過ごしている。少し浮世離れした職場でゆっくり流れる時間が、俺の肩肘張った気持ちを和らげてくれた。時折、仕事なのにこんな感じでいいのかな、と不安になるけど、今の所いいらしい。今日も今日とて気ままなもので、いつもより早く仕事をあがり、白百合園に顔を出すことになっている。壊れた自転車の修理が終わったんだ。
万千百とは連絡を取り合っていたけど、顔を合わせるのは久しぶりだ。葛原探偵事務所へのインターンを知らせると、自分のことのように喜んでくれた。そのことが何より嬉しかったし、少し自分が誇らしかった。万千百には、殴られたり泣いたりとみっともないところばかり見られていたから、正直辛かった。
クジラはたまにプリントを届けてくれる。この前インターンで不在にしていたら、プリントと一緒にミジンコみたいな形をした野菜を玄関先に置いていた。「腹にいいハーブ。食べ方は調べて。神経質なあなたへ」というふざけた書き置きとともに。もしかしたら、トイレに投げ入れていたのもこのハーブだったのか。確かにストレスが胃腸にくるタイプだけど、俺は断じて神経質なわけじゃない。それに、妙なものを寄越すのならちゃんと名前を教えてもらわないと困る。「胃腸」と「ハーブ」というキーワードでどうにか調べることができたけど手間だった。ただでさえ初めての食材を使うときは気を遣うというのに。今日、クジラがいたら伝えておかないといけない。味はまぁ、よかったということも含めて。
電車で月代に戻り、ぶらぶら一五分ほど歩くと白百合園に着いた。道路沿いのフェンスから園庭をのぞくと、小学生くらいの子供たちがサッカーをしていた。その中に万千百も混じっている。
門を抜け、園庭の脇にひっそり立った。真剣にサッカーに興じている子供たちを邪魔するのも憚られ、そのままぼうっと眺める。小学生の中でプレイする高校生はさすがに目立った。サッカーに慣れているという動きではないけど、万千百は攻撃でも守備でも中心になっている。自分で決定的な仕事はせずに、どの子もボールに触れるようにパスを散らしている様は、まさに彼女らしかった。
「あ、変な人いるよ!」子供の一人が俺に気付いて声を上げる。
「名伏君、もう来てたのね」万千百は袖で汗を拭いながら、慌てて駆け寄ってくる。「声かけてくれたらよかったのに」
「邪魔しちゃ悪いし」
「いいのよ。この子たち、疲れ果てるまでやめないから」万千百は子供たちを見て笑む。
「誰この人?」「侵入者?」「あ、彼氏?」子供たちがわらわら集まってきて、四方八方から無邪気な言葉を浴びせてくる。
「この人は私の同級生の名伏密君でーす。あ、てか飛雄君」
「あ、そうだ飛雄」「ほら、飛雄」「来たら約束だったじゃん」
みんなの視線が一人の男の子に集まる。秋に不似合いの焼けた肌に、わんぱくそうな少し上向いた鼻がいかにも少年然としているその子は、気まずそうに視線を下に向けている。
「ほら早く」「謝れって」「もう何してんの」
周りの子供たちの野次で事態を理解した。異能で俺の自転車を壊したのは、この飛雄という子なんだろう。
「るっせーな! 今から言うって!」
飛雄少年は周りを一喝してから、意を決したように俺を睨みつけると「泣かしてごめん!」勢いよく謝った。
子供じみた気持ちのいい謝罪に思わず吹き出してしまったけど、俺は次の瞬間恥ずかしくなった。どうやらこの子の中で、俺は泣かせてしまった男になっているらしい。決して異能でこかされたり、自転車を壊されたりして泣いたわけじゃない。そんなことで俺が泣くはずない。これまでの複雑な心の変遷があの涙を流させたわけであって――。
「え、泣かせたの?」「自転車壊しただけじゃないんだ」「わるぅ」「てか泣くのもダサくね?」「兄ちゃんなのにね」「確かにダッサ」
容赦ない言葉の飛沫が俺を襲う。いけない、このままでは俺の沽券にかかわる。
「ち、違うから。俺はそんなんで泣いたわけじゃなくて――」
「まぁ確かに飛雄の異能えぐいからな」「ほんとやばい」「大人でもびびっちゃうしね」
多勢に無勢。俺の声は波に飲まれて消えていく。子供たちの騒がしさに弁明する気力を吸い取られていった。
「俺、謝ってんだけど!」
疲れてげんなりしていると、また飛雄少年が睨みつけてきた。隣で万千百が困ったような笑みを浮かべて頷いている。
「あ、あぁ。大丈夫、俺は何も気にしてないから」もしかするとあの後、この調子でみんなから責められたんだろうか。「こっちこそ、大事になったんならごめんな」
「いいよ、これでお互い様だ」飛雄少年の顔がぱぁっと晴れた。
「あら、密君。囲まれちゃってるわねぇ」自転車を押しながらみちるさんが現れた。「自転車、ごめんなさいね。念のため問題ないか見てみて」
「直してもらってありがとうございます」自転車のハンドルを引き継ぐ。手が触れそうになってドギマギした。
「直ってよかったな」「もう泣かないでね」「気をつけろよ」
「だから違うって」
「ふふ、懐かれてるのね。どう? このままうちにインターンなんて。若い男の子は即戦力なんだけどな」
みちるさんの優しく艶やかな声に思わず首肯しそうになる。
「俺、最近インターン行き出したんです。すみません」
「あら、残念」また包み込むような笑みを浮かべる。「どこにインターン行ってるの?」
「闇無の探偵事務所です」
「えぇ、探偵事務所?」「かっこいい!」「殺人事件!」「秘密道具!」
子供たちは銘銘の持っている探偵というイメージを興奮しながらぶつけてくる。申し訳なくて、買い物やお菓子作りが主な仕事なんて言えない。
「探偵事務所かー。なぁ、兄ちゃんはどんな異能なの?」飛雄少年が無邪気に聞いてくる。「俺はね、空気を固めて飛ばせるんだぜ。かっこいいだろ?」
この子たちの言うように、本当に強力な異能だ。この自転車も、子供同士の喧嘩の流れ弾が当たったらしい。飛雄少年の元々の性格もあるんだろうけど、なんの躊躇もなく自慢できる異能が羨ましい。
「すごい異能だな。俺はなんて言うか、……精神操作系みたいな?」
「えー! かっこいい。頭使う的なやつ? 探偵っぽいじゃん!」
「ま、まぁ。でも気をつけないとね。相手も自分も傷つけちゃうから」
「……んなことはわかってんの!」
俺は色眼のことを言ったんだけど、飛雄少年は自分のことを言われたと勘違いしたようだ。続けて「俺だってむしゃくしゃして異能暴発させるくせ、どうにかしてーんだって」と、意外にもしおらしいことを口にしたから、その場にいた一同は唖然とした。
「このままじゃ周りを傷つけてばっかでどうにもならねぇ」面々はさらにざわめく。そんな殊勝な言葉が飛び出てくるとは誰しも思っていなかったようだ。
「ま、まぁ使い方によっちゃー、むちゃくちゃ便利な異能だし」一人がフォローする。「ほら、この前さ、木に引っかかったボール、異能で取ってくれたじゃん」もう一人が続く。「そ、そうだって。あれだよ、バカトハサミハツカイヨウ、だっけ?」
「るっせぇってんだよ!」荒れる飛雄少年を見てどっとわく。
でも俺は笑えなかった。自分より十歳近く離れている子供が、しっかり自分と向き合っている。失敗と反省を繰り返し、自分の心と異能をコントロールしようとする様に心を打たれた。
俺はどうだろう。周りの目を恐れるあまり内面は様々なものに捉われ、挙げ句の果ては登校拒否だ。でも、そもそも俺の異能は飛雄少年と違ってどうしようもないクソ能力で、向き合うなんてナンセンスなシロモノだ。だったら俺は、自分の内面をどうにかすべきなんじゃないだろうか。
子供たちは俺に飽きたのか、またボールを追いかけ出した。
「ほんと元気だなぁ」中には半袖の子もいる。
「夕飯までずっとあの調子よ」
「さっきの話だけど、インターン先は闇無なのよね?」みちるさんが顔を覗き込んできた。
「はい、そうですけど」
「治安、いいとは言えないから。気をつけてね」
「ありがとうございます。でも、不破組もなくなったし。確かに薄暗い雰囲気はありますけどね」
「その不破組関係のね、若いエリートみたいな人がもうすぐ出所なんですって。解体されたって言っても、全員が捕まったわけじゃないし」
「不破組って?」万千百はしばらくこの町を離れていたこともあり、知らないようだった。
「闇無にあった暴力団だよ。すごい武闘派で、確か全国的にも有名だったはずだ。公道でロケットランチャーぶっ放すとか、ニュースにもかなり取り上げられてた」
「五、六年前かしらね。警察が総出を上げて、幹部の人達を捕まえたのよ。それで事実上なくなったんだけど」
「その偉い人の一人が出て来るってわけですか?」万千百が不安げな顔をする。
「ええ。不破組傘下の組織の人らしいけどね。だから、そういう界隈でどんな動きがあるかわからないじゃない?」
「怖いなぁ。みちるさん、詳しいですね」
「……私、闇無の出身だから。地の人は不破の荒事に敏感なのよ」
みちるさんは髪をくるくる指で巻き取りながら、そう笑んだ。
「みちるさんも気をつけなきゃ」万千百は思わずと言った様子でみちるさんの手を握る。
「ふふ、ありがと。密君もいざってときはいつでも歓迎だから。闇無よりここの方が安全よ。騒がしさは勝るかもしれないけどね」
「ありがとうございます。行き出したばっかりだし、しばらくは今のところで頑張ります」
「応援してるわ。それに闇無の探偵事務所、もしかしたらそのうちそっちで会うかもね」
そっちで会うとはどういうことだろう。「あ、実家」
「ふふ。それじゃ私は夕飯の手伝いがあるから。また遊びに来てね」
みちるさんの後ろ姿を見送りながら、プライベートではどんな夕飯を、誰のために作っているのだろうかと妄想する。きっとその食卓は幸せだ。
「今日、クジラは?」
「まだインターンだと思うよ」
「造園会社だっけ? ほんと植物好きだよな」
「園の中庭もね、科戸が作ったんだよ。なんか建物の中に雑木林があるみたいで素敵なの」
傘とジョウロを持って雨の花壇に立つ、クジラの姿を思い出す。
「その中庭、少しだけ覗いたりできるかな」
「うん、こっち」
子供たちの靴箱が並んだひらけた玄関のその先に、クジラの作った中庭はあった。庭に面した壁は全面が窓になっていて、玄関から入ると、まるで自然が出迎えてくれているような感覚になる。特別広いわけではないけど、健やかな木々が柔らかな木漏れ日を地面に落とし、その光を優しく受け取るように下草が満ちている。万千百の言う通り、雑木林を切り取って持ってきたような深呼吸をしたくなる箱庭だった。
「俺んチの庭も、こんなだったら素敵だなぁ」
「でしょ? 雨の日なんてほんと雰囲気最高なんだから」
目を閉じて想像してみる。雨に濡れて深まる葉や木肌の色、立ち上る土の匂い。確かに最高だ。
「あ、でもウチだと畑潰さないとダメかも」
「その時は科戸に相談したらいいよ。園の裏庭は畑になってるの」
「畑、あいつがやってるの?」
「うん。科戸と、あと何人か子供たちも手伝ってる」
あのハーブも(確かフェンネルだったか)、そこで作られたものなんだろうか。子供たちと畑仕事をするモヒカン頭を思い浮かべると、自然と優しい気持ちになった。
「夕方の支度でみんな忙しそうだし、そろそろ帰るわ。クジラにもよろしく」
「みちるさんも言ってたけど、また遊びに来てね。今度は飛雄君たちの相手もしてあげて」
「それ、しんどそうなんだけど」
「しんどいよ。探偵業が楽に感じるかも」
「あはは。役に立てるように頑張るわ。それじゃ、また」
帰り道、自転車の上で寒さに身を縮こまらせながら、白百合園でのインターンなんてのも悪くないなと妄想した。