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ひぃちゃん、つれづれ  作者: メラニー
2/25

ちょっと不思議な家の事

少しだけホラーです。

苦手な方は読まないでね。

夜、お手洗いに行けなくなるかも。




 ひぃちゃんの家は竹藪の中にあった。

 ひぃちゃんの苗字のここには書けないけど、一度聞いたら忘れないほどの有名神社と同じ名前。

 そして、広いお家だった。

 それらに曰くがあるのか、どうなのか知らない。

 本人も知らないと言っていた。


 こんな話をしてくれた。

 古くなった家をリフォームしたらしい。

 中学の時に聞いた話だから、小学校の頃にでもやったんだろうと思う。

 その時、あるはずの無いものが見つかったというのだ。

 それは座敷牢。


 二階の階段付近で、知らない部屋が見つかったというのだ。

 たしか、ひぃちゃんの部屋とお姉さんの部屋の間だとか、そんな話だったと思う。

 冷静に広さを考えると空間的におかしいのだけれど、並列で部屋が並んでいる訳でなく、かぎ状に隣り合った部屋で、階段の空間もそこには含まれていたから、わからなかったとか。

 部屋の中は畳が敷いてあり、土壁で出入りは出来ないようになっているものの、上に隙間があり一本(はり)かけられていたとか。


 誰も知らない座敷牢がある家……


 誰も何も知らないから想像でしかないのだけど、隙間はそこから光をとれるようになっていたのかもしれないとか想像を膨らませてしまう……


 もっと話を広げると……、と言ってもここの繋がりはちょっとうる覚えで申し訳ないのだけれど、確かこんな話だったと思う。

 リフォームしたきっかけは、おじいさんがお亡くなりになられたからだった、と思う。

 というのも家の敷地内に大きな木があり、その木が大きくなりすぎたから家族は切りたかったのだが、おじいさんが断固反対をしていて長い間切れずにいたというのだ。

 その木を切ると不吉なことが起こるとか、なんかそんな話だったと思うのだけど。


 おじいさんがお亡くなりになり、どうしても残しておけないほど大きく育ってしまった木を伐り、日当たりなどを考慮してリフォーム……そんな話の流れだったように思う。


 でもこの話、私は別々の時に聞いているので、タイミング的にはずれていたのかもしれない。

 しかし、この二つの話からすると、家の中の何かをおじいさんは知っていたのかもしれないなぁと思ったり、これもまた想像を膨らませてしまう。


 そのおじいさんがお亡くなりになられた話も、これまた小話があって……

 ひぃちゃんのお家はその頃、犬を飼っていた。日課は近所の神社まで散歩をすること。

 その時は、たしか妹さんとお姉さんが早朝に散歩をされていて、順路である神社に着いた時、妹さんが寝たきりのはずのおじいさんがそこにいると言い出したというのだ。

 寝たきりなのでそんなはずもなく、帰宅してほどなく息を引き取られたそうで。

 最後の最後まで木を伐るなとおっしゃっていたとか。


 その後のオチを話すと、木を伐った後に軽く雷が落ちた事があるそうで、その木は家を守ってくれていたのかもしれないなぁという結論に落ち着いたらしい。


 お分かりだろうか……

 もう本当に彼女の家の話をすると尽きないのだ。


 他にもある。


 友達が泊まりに行った時、確か、三人泊まっていたと思う。私はその日は夜に帰ったのだ。

 え?何故かって?

 そりゃ決まっているじゃないですか。


 ……怖いからですよ、(←)


 本気で怖かったんです。

 翌朝友達の家に行くと、なんか変な空気で。

 話を聞くと、閉めたはずの障子が少し開いていて、障子の隙間から誰かの目が見えたというのだ。


 怖。


 障子の向こうは竹藪。

 もちろんガラス窓ではあるけど。

 竹藪の話とか座敷牢の話し、後は神社でロープに吊るされた……その……第一発見してしまった話などを聞いていたから、集団催眠にかかっていたのかもしれない。もしかしたらガラスに誰かの目が映ったのかもしれない。と、その時も思ったりもしたけれど、それは誰にもわからない話。

 いや、あれは本当だと信じてしまう立地とひぃちゃんの「ちょっと不思議」を引き付ける能力を知っているメンツだったので。


 これらの話は、そんなことあるはずない、バズりたいだけの作り話と思う方もいるだろうけれど……残念ながら、全部本当の話。

 そんな不思議であり得ない~!と言うような、ちょっと不思議なことが周りで良く起こるひぃちゃんだった。


 でも最後は笑い話で終わってしまう。

 そんなひぃちゃんのお話。

 今日はここまで。

 まだちょっと続けたいと思います。





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