第5話: ダンジョンの試練! フィギュア軍団の地下戦
王都での生活は、意外と快適だった。国王からもらった邸宅は広くて、俺のオタ部屋を収納から呼び出して合体させた。PCでミリタリーゲームをプレイしたり、フィギュアをメンテナンスしたり。ヘタレオタクの俺には、天国みたいな環境だ。
でも、勇者認定されたからには、働かないと。ギルドで初クエストを探す。ルーナが掲示板を指差す。
「これなんてどうだ? 郊外の古いダンジョン探索。宝箱の回収と魔物の討伐。報酬は金貨50枚。C級クエストだけど、簡単じゃねぇぞ」
エルフィア王女が頷く。
「ダンジョンはトラップが多いですわ。太郎様の軍団なら、ぴったりかも」
「よし、受けるか」
三人でギルドを出て、郊外の森へ。ダンジョンの入り口は、苔むした石窟。階段を下りると、薄暗い通路が広がる。空気が湿ってて、ファンタジーっぽい。
「照明魔法、かけますね」
王女の杖が光り、通路を照らす。ルーナが剣を構えて先頭に立つ。
「魔物の気配がするぜ。気をつけろ」
最初はスライムみたいな弱い敵。フィギュア軍団で簡単に掃討。歩兵フィギュアのライフル射撃で、溶かすように倒す。
奥へ進むと、トラップ登場。床に落とし穴、壁から矢が飛ぶ。ルーナが獣人の感覚で一部避けるけど、全部は無理。
「ここは俺の出番だ。偵察フィギュア、展開!」
小型偵察機フィギュア(Bf 109型)を活性化。ミニサイズで飛んで、通路をスキャン。トラップの位置を俺に伝える……ってか、俺の頭にイメージが浮かぶ。スキルの効果か?
「みんな、右に寄れ! 左の床が落とし穴」
指示通り避けて進む。次は分岐路。右は宝箱、左は魔物部屋。
「宝箱狙おうぜ。報酬大事だろ」
ルーナの提案で右へ。部屋に入ると、ミミック(宝箱擬態魔物)が襲ってくる。牙を剥いて飛びかかる!
「フィギュア軍団、攻撃!」
ティーガーIとパンターを前衛に。主砲でミミックを砲撃。戦闘機が上空から援護射撃。ルーナが剣でトドメ。王女の魔法で回復サポート。
宝箱の中は、宝石とポーション。報酬ゲット。
「やるじゃん、勇者。こいつらのおかげで楽勝だな」
ルーナがフィギュアを撫でる。なんか可愛い。
さらに奥へ。ボス部屋らしき広間に着く。巨大なゴーレムみたいな石の魔物が鎮座。目が光って動き出す。高さ3メートル、拳が岩みたい。
「これはヤバい……!」
ルーナが剣を構える。王女が魔法をチャージ。
俺は全軍展開。戦車3体、戦闘機2体、歩兵10体。総勢15体。
「包囲陣形! 戦車は正面から砲撃、歩兵は側面射撃、戦闘機は弱点狙い!」
フィギュア軍団が一斉に動く。ティーガーの主砲がゴーレムの胸を砕く。パンターが機動で回り込み、連続射撃。歩兵がライフルで関節を狙う。戦闘機が頭部に機銃を浴びせる。
ゴーレムが拳を振り下ろす。地面が揺れて、ルーナが転ぶ。王女のバリアで守るけど、俺はヘタレて後ろに下がる。
「くそ、俺も何か……いや、今はフィギュアに任せよう」
戦いが激化。ゴーレムの腕が一本吹き飛ぶ。フィギュアの連携が完璧だ。ミリオタ知識で、弱点を分析。頭のコアを狙え!
「全軍、頭部集中攻撃!」
戦闘機が爆撃、歩兵が精密射撃。ついにゴーレム崩壊。核が砕け散る。
「やった……!」
クエストクリア。報酬の他に、ダンジョンからマジッククリスタルゲット。レベルアップの通知が頭に浮かぶ。
【レベルアップ! フィギュア・マスター熟練度上昇。フィギュアに軽い意思が芽生えました】
え、何それ? 試しにティーガーI(俺が大佐と呼んでるヤツ)を活性化。
すると、頭に声みたいなものが聞こえる。無線風に。
《了解、司令官。待機中》
「え、マジ? しゃべった!?」
他のフィギュアも。歩兵が《射撃準備完了》って。
ルーナが驚く。
「なんだよ、それ。フィギュアが意思持ってるのか?」
王女が目を輝かせる。
「スキル進化ですね! 素晴らしいですわ、太郎様」
俺は興奮。フィギュア軍団が、ただの道具じゃなくなった。まるで本物の軍隊だ。
でも、内心複雑。フィギュアが強くなるのはいいけど、俺のヘタレが目立つな……。もっと俺自身が活躍できるように、なりたいかも。
王都に戻り、ギルドで報告。追加報酬ゲット。ルーナが肩を叩く。
「次はもっとデカいクエストだな。楽しみだぜ」
エルフィアが微笑む。
「太郎様の力、ますます頼もしくなりました」
俺は頷く。異世界生活、だんだん本気になってきた。
(第5話 完)
(つづく)




