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愚者の烙印~異能者の原罪~  作者: 風太郎
ドッペルゲンガー事件

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歪み

結衣先輩は目を半開きにしてニヤリと口角を上げる。

「サッカー部マネージャーの野口ちゃんはいつも真面目に働いていた。来る日も来る日もボール磨きやお茶出しなどを淡々とこなしていた。そんな日々を過ごしていると段々とこんな欲求を持ち始める。刺激が欲しい、もっとドキドキしたい。そう思い始めていた。そんなある日野口ちゃんは橋爪クンに呼び出された。野口ちゃんは呼び出された場所に行くとこう詰め寄られた。俺と付き合えと。刺激的な日々に憧れていた彼女はそれを受け入れ、橋爪クンと付き合うことになった。それからしばらくして橋爪クンは考えた。どうすればもっと彼女の気を引くことができるだろうと。考えて考えて考えた。そうしている内に彼の中にもう一人の自分がいることに気がついた。」

「それが今の橋爪君ってこと?」

紗良先輩が疑問を投げかける。

「そう!さすが紗良!いい勘してるねぇ!」

紗良先輩は少し俯き顔を赤くする。

「それでその優爪クンは橋爪クンを乗っ取ろうと考えた。それは無事に成功し完全に操ることができるようになったってわけ。どう?いい線いってるでしょ?」

優爪くん……。

結衣先輩は目を見開き口角を上げ、僕を見つめてくる。

「野口先輩と橋爪先輩が付き合うことになったというのはおそらく合ってるだろうと思います。補足するなら付き合うことになったのは18日かそれ以前で人格を乗っ取られたのは18日に就寝してから寝ているうちに乗っ取られたのではないかと思います。ただ僕には少し違和感が…」

僕が答えると

「冴えてるねぇ。さすが期待の新人!」

結衣先輩が再度茶化してくる。

ほんとになんなんだこの人。

「じゃあドッペルゲンガーの正体って?」

まだ頭頂部が痛むのか頭を押さえながら質問する。

「橋爪クンの中から生まれた正義の心。と言うことになるねぇ。」

結衣先輩がいたずらっぽく答える。

「でもじゃあ今までの橋爪はどこ行ったんだよ?」

さっきまで黙っていた小川先輩が不満そうに問いかける。

「心理学的には意識の奥に引っ込んだままの状態になったという風に解釈するのが一般的なようです。また何かの拍子に表に出てくる可能性も十分に考えられるのではないでしょうか?」

僕は以前読んだ本の知識を引っ張り出して答えると小川先輩が舌打ちをしてきた。

ほんとにこの人と同じ年代にならなくてよかった。そう胸をなで下ろした。

しかし本当にこれで合っているのだろうか?一応筋は通っているが…。

完成したパズルのピースが歪むような違和感に襲われた。


先に言っておきますがこの事件はまだ解決していません。

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