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愚者の烙印~異能者の原罪~  作者: 風太郎
ドッペルゲンガー事件

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14/39

K市Sアパート傷害事件

現れよ!天眼錠!(偽)

自室に戻った僕は自分のノートパソコンを開く。インターネットで文字を入力使用とすると手が止まる。

本当にそれでいいのか?

心のどこかで何かが引っかかった。

それをするということは彼女たちのプライベートを、覗き込まれたくない過去を覗いてしまうということを意味する。今のままではやっていることはただのストーカーだ。そこに何の正当性がある?

なぜその行為をするのか、そしてそれが彼女たちの為にならなければならない、そういう理由が絶対に必要だ!

そう心の中で確信した。

一体僕は彼女たちをどうしたい?

僕は自分に問いかける。

…。

分からない。でも放っておくとどこかで壊れてしまう。そんな予感がする。

そんな思いに押され、僕はいつもより重いキーボードをタイプする。


すると一番トップに出てきたのは…。

「4月9日未明。K市Sアパートにて小学生の男子児童がアパートの外でうずくまっているところを発見…。」

僕は震える手で少しずつ下にスクロールしていく。


すると…

「事情を聞いたところ…姉が男性に襲われていると聞き…警察に通報…。」


さらにスクロールする。

「現場に到着した警察官は倒れた男性と…血を流した女子高生2人を発見…、保護した。…」


「救急隊員も到着し女子高生1人は軽傷、もう1人は頭を強く打ち意識不明。…男性は…市内の病院に救急搬送。…まもなく死亡が確認された。…」


「警察の取り調べに対し…女子高生は…友達と勉強していたところ…突然男が侵入し…友達が暴力を受けた。…子供は先に逃がした。…続けて私に襲いかかろうとしたところ…男が倒れた…。」


………。


時期は完全に一致する。…精神状態も…おおよそ一致する。ということは確定…だな。


……。


それで?…これを知ってどうする?これから僕はどう行動すればいい?

何が正解だ?


一旦落ち着こう…。


両手で頬を覆い何度か深呼吸する。


徐々に混乱した感情が平静を取り戻してくる。


よしっ

まずはこの2件の共通点を見つけ出そう。


はじめにK市での事件と学校での登場人物を書き出していこう。

僕は学生鞄から手帳を取り出しメモをとる。


― 軽傷の女子高生、頭部を打った女子高生、男子児童 ―

― 結衣先輩、紗良先輩、蒼くん ―


まず男子児童、これは蒼くんで確定だ。

次に軽傷の女子高生だ。記事によるとこの女子高生は男子児童のことを「子供」と呼んでいた。少なくともこの記事を書いた人はそう表現した。

最後に意識不明の女子高生だ。この人に関する情報は軽傷の女子高生の友人と言うくらいだ。


続けて

結衣先輩だ。あの人は基本ヘラヘラしているがいざという時は自分の身を張れるそんな人だ。

次に紗良先輩だ。しっかりしている人に見える。子供が好き。


これは

結衣先輩が紗良先輩を庇って男性に暴行を受けた。…そう見る方が自然だろう。

つまり、軽傷の女子高生が紗良先輩で意識不明の女子高生が結衣先輩だ。


続けて突然の男性の死についてだ。

暴行を加えて突然死…はさすがにタイミングが不自然すぎる。

そして、学校での事件だ。突然の性格の変化だ。

何か共通点があるはずだ。


まず男性はなぜ亡くなったのかだ。記事を読む限り反撃を受けた様子ではないように思う。考えられる可能性は持病かショック死か?


次に学校での事件だ。橋爪先輩は突然性格が優しくなった。以前結衣先輩の通っていた中学校でも同じ事があったようだ。学校ではもう1人の人格に乗っ取られたということで収まったけど本当にそうなのだろうか?


いや、そんなことはあり得ないと言っていい。仮に橋爪先輩の内にそのような心があったと仮定する。その場合、橋爪先輩は周囲に威圧的な態度を取らされ続けていた…ということになる。それに、以前の橋爪先輩は日頃のストレスを後輩や家族に向けていたようだった。


多重人格というのはストレスを内側に溜め続けて、それが決壊したときの心の防衛手段として発生するものだ。

ストレスを外に向けることができていた橋爪先輩にそんなことは起こらない。


ではなぜこの性格の変化が起こったか…だ。


やはり…思い込み…か?催眠術、人格の操作の類…だろうか?

ひとまずこの謎の力を「X」としよう。


この「X」が必ず今回の件に関わっているはずだ。

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