5.エンジニアに会ったら…
今回もちょっとながーく書きました!ここで言うことって言ったらあんまないんですよね
歩いてるときにふと考えた
刀と銃って相性意外と良さそうだよな…
「ウォル、そのレノンってやつ今何歳くらいなんだ?」
ウォルは丁寧に
「うーん、最近あんまり見ませんが多分28とか25だと思います。」
俺は驚きながら
「ってことは俺らより年上かもしれないのか…というかウォルは何歳なんだ?」
ウォルは少し恥ずかしそうに
「僕はエルフの血も少し入ってるから見た目より少し年上に見えると思うんですが15歳です…」
アルトと俺は
「15歳?!?!しかもハーフなのか!」
ウォルは少し声を小さく
「って言ってもエルフの血はほぼ入っても無い同然です…医者からそう言われたので…」
アルトは
「15歳なのに随分大人っぽいな…」
ウォルは少し嬉しそうに
「ありがとうございます!でもエルフの血は一応
入ってはいるので魔法使いが適正だったらしいです」
俺は
「エルフの血がほぼ無いってどう言うことだ?」
ウォルは少し思い出すように
「うーん…親は両方とも人間なんですが昔エルフの血を数滴吸ってしまったようでエルフの血がちょっと混ざったみたいです」
「というかもう着きましたよ!ここにレノンはいるはずです」
ウォルはドアを少しノックして
「レノンさーんっいますかー?」
数秒すると
ガチャっとドアが開く
その紫髪のエンジニアは
「何……ウォル?と誰?」
レノンは少し警戒しながらこっちをジロジロ見てくる
俺は少し引き攣りながら
「あっ…ど、どうもこんにちは」
アルトは少し恥ずかしがりながら
「こっ、こんにちは!」
レノンはこっちを睨みながら
「この人達誰?ウォル…」
ウォルは冷静に
「この人たちは僕の仲間だよっ!別に前来たヤバい人とかじゃ無いから安心して!」
レノンは安心しながら
「ウォルがそう言うならそうなんだろうね……入って」
入るとレノンの腰には聞いた通り左側に刀右側に現実世界でよく見る銃をホルスターに入れている
レノンは
「君…僕と同じような装備の構成してるね…」
一人称僕なのか…というか結構話すんだな…
俺はちょっと間をあけて
「あ、はい!」
レノンは椅子に座って
「2人とも緊張してるの?そんなに歳食ってるようには思えないし…そんなに気重くしなくていいよ」
アルトは
「そ、そうですね!ありがとうございます!」
レノンはコクリと頷いて
「そういえばこの後ちょっと町出てモンスターを処理しに行くんだけど来る?」
アルトは素早く
「いきます!新しい装備試したいですし!」
レノンは鞘を確認しながら
「そろそろモンスターの大襲来が起きると思うんだよね…」
ウォルは驚きながら
「えぇ?!もうですか?まだみんな準備できてないですよ」
俺とアルトは首を傾げて
アルトが
「大襲来?なんだそれ」
「大襲来っていうのは……」
ウォルが説明口調で何かを言おうとするがレノンが
遮り
「大襲来っていうのは平原や森にいるモンスターの
ボスが一時冬眠や休憩を入れる時にモンスターがボスを守るために凶暴化して町や村を襲うことを言うんだ」
ウォルは少し不満気に
「ま、まぁそうですけど…」
レノンがちょっと目を細めて
「なんだい?付け足したいことがあるのか?」
ウォルはやはり不満気に
「な、何も無いですよ!早く行きましょう!」
俺たちは家を出て道を歩く
レノンが早足に
「さぁこっちにも時間があるんだ…早く行こう」
数分して町を出るとさっそくアオニンがいる
レノンが嫌そうに
「誰かあのモンスターをやってくれないか?僕は血が付くのがあまり好きじゃないんだ」
ウォルがさっそく
「じゃ、じゃあ僕が!」
ウォルは杖を構えて
「ジャッジメント.オブ.ザ.スター!」
空から無数の星が落ちて来てアオニンを消し飛ばす
アルトが
「前はフォーリングスターだったのに随分強くなったな!」
ウォルが少しキリッとして
「もう私も魔法使いですし魔法陣も描かなくて済みますよ!」
そう話していると
俺は仰天して
「お、おい…周りのモンスターほぼやられてないか?」
ウォルは困惑しながら
「あれれ…この魔法はそんなに範囲広くないはずですが…」
レノンは刀の持ち手を持って
「うーん…多分他の人間がなんの意味もなく殺してるんだろうね」
俺は盾を取り出して
「モンスターを無差別に殺すのってそんなにダメなことなんですか?」
レノンが指でバツ印を地面につけながらボタンを持ち
「モンスターも生き物だからね…少なくなりすぎるのは今後に影響を及ぼすんだ」
「あと恐らくだけどその人間達はそろそろ僕らを攻撃してくると思うよ」
アルトは少し萎縮しながら
「同じ冒険者だろ?なんで攻撃してくるんだ?」
ウォルは警戒しながら
「ただ単に自分の気持ちを満たしたいという利己的な理由で攻撃しているか傭兵かのどっちかですが恐らく前者です…」
少し物音がしたあと
レノンが
「来たね…ちょっと誘ってみようか」
そう言いレノンが刀の持ち手を離すと後ろから
男が
「食らえっっ!」
と言いながら切り掛かってくるが
レノンは手に持っていたボタンを押し
さっき書いていたバツ印が爆発し切り掛かって来た男が吹っ飛ぶ
「やっぱりか…こんなんだから馬鹿な快楽犯は嫌いなんだよ」
ウォルが驚きながら
「また新しい機械作ったのか…前もそれで失敗して家の地下吹っ飛ばす羽目になったでしょ」
レノンは
「まぁいいじゃないか…というかこいつ気絶してるな…まあいいか」
レノンは刀を取り出して
「あと3人以上は居るよ、みんな警戒して」
俺は遠くにいる背を向けている人を見ながら
「あれ敵じゃないか?みんな」
みんなは俺が見ている方向を見て
レノンが
「君の銃を使ってみなよ、多分そのタイプだったら届くはずだよ」
そう言い俺は銃を取り出し狙いを定めると
「よし…」
引き金を引くと
ガキンッ!
と銃らしくない音を出しながら弾が出た
レノンが目を細めて
「多分当たってるね、ゴム弾だから気絶するだけのはずだ」
ウォルが銃を見ながら
「その小型銃は1発1発弾を入れないといけませんよ
あと弾入れた後チャンバーチェックしてくださいね」
「昔レノンはチェンバーチェックを怠っ…」
レノンはホルスターの中にある銃を取り出そうとする
「なっなななんでもないです!この話はまた今度!」
レノンは少しイラつきながら
「今度?今度かい?ってことは話すのかい?どうなんだ」
ウォルはすこし涙目になりながら
「も、もう言わないですって!落ち着いてください!」
レノンはやはりイラつきながら
「ならいいが…早く他の奴らも始末しないとな」
レノンは鞘から刀を取り出して影に居た敵を斬りつけ
「全く…ウォルも随分口が軽くなったな」
と言いながら倒れている敵の衣服で刀の血を丁寧に拭いて刀を鞘に入れる
ウォルは驚きながら
「うげっ!血がこっちまで来ましたよ!しかもこれ
死にませんか?大丈夫なんですか?」
レノンは頷きながら
「こんなんじゃ死なないよ、まだ失神してるだけだから止血処理だけ施しといてくれ」
ウォルはため息を吐き魔法で倒れている敵を治療する
「全く…紙はあるのになんで倒した敵の衣服で刀を
拭くんですか…」
俺とアルトはポカンとしているが
レノンが
「昔の癖だよ、昔は紙なんて滅多にお目に掛かれなかったんだから」
俺は
「紙ってそんなに昔貴重だったんですか?」
ウォルは思い出すように
「昔は紙を作る人があまりいませんでしたからね…」
レノンはウォルに続いて
「鎧をつけてた時はあまり余裕がないから太腿ら辺の鎧で拭くこともあったね」
ウォルは
「レノンは良くそれで刃毀れ起こすからみんなからは気性が荒いって勘違いされることもありましたね」
レノンは警戒しながら
「まぁ僕は刀を使う時は3秒以内に終わらせたいからね」
アルトは
「だったら銃をつか…」
と言おうとするがウォルが
「ぎゃあああっ!」
と悲鳴をあげる
ウォルの方に振り向くととんでもない巨体の鎧をつけた剣士らしき何かは
ヘルメットの隙間から見える目を青く光らせて
「グアアアアアアアッ!」
と雄叫びをあげてレノンを剣で斬り倒そうとしている
レノンは少し焦りながら
「まずいβだ…みんなついて来い!」
そう言いその巨体の真反対の方向に走る
俺らは必死に逃げるがにウォルが杖で人型の印をつけ
「マグネット!」
というと人型の印からホログラムのような見た目の
ウォルが手を翳しその巨体が翳された手に引き寄せられるが数秒もせずホログラムを破壊し追いかけてくる
俺は走りながら
「おい!なんだあれウォル!」
ウォルは少し転けそうになりながらも
「マグネットの応用ですよ!少しは時間稼ぎができたでしょうっ!」
そして必死に走っているとレノンが
「洞窟があったぞ!多分入れないはずだ、来てくれ!」
そう言われ全員洞窟の中へ入ると
外からグゴアアアアアアッと生き物とは思えない音がする
俺が
「なんだあれ…やばすぎるだろ…というかβってなんですか?レノンさん」
レノンが
「βっていうのは数百年から数千年前の旧個体のことだよ、あれだとソヴァルトっていう408年前の個体だ」
ウォルが驚きながら
「ソヴァルトって…伝説級のモンスターじゃないですか…でもなんか聞いたところだともっと大きいはずですが…」
レノンは考えながら
「なはずなんだが…それは僕にもわからない」
アルトは杖を一旦置いて
「ここからどうやって出るんだ?」
ウォルは少し大きめの魔法陣を描きながら
「僕の魔法を使いましょう!この魔法陣の中に入れば500mまでならどこでも瞬間移動できます!」
みんなが魔法陣の中に入ると
アルトが
「追ってこなければいいけどな…」
俺は少し腕を組んで
「変なこと言うなよな…本当になったらどうすんだよ」
そういい魔法陣が光り出して平原に飛ばされる
レノンは周りを見ながら
「さっきの洞窟とは距離がかなりあるね…多分大丈夫だよ」
ウォルは少し震えながらも
「あれを倒したら大襲来もちょっとはマシになるかもしれませんよ?レノン」
レノンは少し考えて
「それはそうなんだが…奴に勝てるかどうかが一番きついと思うな」
俺は
「あんなバケモンみたいな奴倒せるのか?」
アルトも頷く
ウォルは腕を組んで
「うーん…レノンの力があるんだったらいけると思いますけどね」
レノンは手を振って
「銃は使いたくないし鎧もあんまり着たくないんだ…しかも僕はエンジニアだよ?そんなに期待しないでくれ」
俺は気になり
「レノンさんってなんで銃を使わないんですか?」
レノンはちょっと考えて
「うーん…なんでだろうね、僕自身うるさいのは嫌いだけど他の生き物が銃を撃つのは別になんとも思わない、でも銃っていうのはなにか本当に大事な時に使うのがいい気がするんだよね」
レノンがそう言うとウォルが
「僕はソヴァルト倒したほうがいいと思いますけどね…そうすればこの町が有名になって国にまで発展するかもしれませんよ」
レノンは少し考えて
「確かにここが国まで発展したらだいぶ便利になるだろうね…」
アルトはウォルを見ながら
「本当に倒せんのか?信じられないけどな…」
ウォルは頷いて
「安心してくださいよ!みんななら倒せます!」
レノンが銃のチェンバーチェックをして鞘から刀を取り出すと
ウォルが
「銃は使わないんじゃないですか?しかもセーフティーもかかったままですし」
レノンがウォルを見て
「一応だよ…前みたいにはなりたくないからね」
そう言うとウォルが魔法陣を描き
「さぁ、集まってください」
そう言ってみんなが集まると魔法陣が輝き
全員がソヴァルトの後ろに移動した
う〜〜ん、やっとエンジニアに会えましたね、多分次はアクションが入ると思います