21.凶暴と動向
書く時間が最近あまり取れない為1話ごとの内容を勝手ながら少し少なくさせていただきます。申し訳ありません
家に帰り椅子に座って退屈に首をポキポキ鳴らしていると急にドアが開き
「この家に住まわせろ!」
と中性的な顔や身体つきをしていて緑の目をし…少し乱れている茶色の髪の毛に茶色の布を纏った15歳くらいの…獣の様な耳が生えているから人間ではなさそうだ…
「な、なんだ?お嬢ちゃん…こんなとこ危ないぞ」
盾兵の言う通りだ…なんでこんなところにいる?
「うるさいやい!お前らの家に住まわせろ」
「……別に構わないがその口調をどうにかしてくれないか?非常にイラつくんだが」
レノンも少し困った様に聞いている…一体こいつはなんだ?
「わかったよ!」
と悪態をつくと
「あ、貴方年齢何歳ですか?」
ウォルも丁寧に聞くと
「17だよ…お前…俺よりガキじゃないか?」
「き、君みたいな人が17?!嘘じゃないですか?」
「そんなわけ無いだろ!ふざけんな!」
とウォルの腰回りを蹴り、かなり鈍い音がする
「い、痛い…ちょ!何するんですか!もう出てってください!」
少しウォルもムッとして怒り出す
宥める様に盾兵は
「落ち着け落ち着け……君どっからきたんだ?」
「カトラッヂからさ…あんなゴミみたいな国はいられねぇよ」
あの敵国のカトラッヂか…?
「か…カトラッヂ?!でもあまり忠誠は誓ってない様だが…」
少しそっぽを向きながら
「あんな国に忠誠を誓う…?馬鹿がやることだろ」
どうやら相当カトラッヂに怒りを感じているらしい
髪の毛をクルクル指に巻き付けながらレノンは
「脱国者か…あそこは警備がザルだから逃げやすかっただろう」
「国の奴ら全員戦闘しか頭にねーからな、俺が逃げようが誰も気にしねぇ」
仁王立ちをしながら語っている…
「そりゃあ構わないんだが…今大襲来の時期だぞ?何か戦闘能力でも持ってないとここに辿り着けるとは思えない」
ガルトラですら少し心配そうに聞く
「ああ!俺は安全な道を通ってきたからこの牙と爪だけでなんとかなったぜ」
爪を研ぎながら牙を出す
「そんな種族ないが…ハーフか何かか?」
盾兵はそう言っているが…違う種族なんだろうか
「いや、正真正銘人間と人間の子供だ、なんでこうなったんだろうな」
「うーん…どうなんだろうか、その様なことが起きるのは時々あるが、原因はわからないんだ」
ガルトラもわからないのか…突然変異ってやつか?
「取り敢えずここに住まわせろ!俺は今まで一人だったから仲間なんていないんだ…」
何かわざと情に訴えかける様なことをしている気がするが…こんな若い子なんだ…少しはいいだろう。
「まぁ…一応いいが…あんまり騒ぐなよ?」
目をキラキラさせながら
「本当か?!ありがとな!」
元気よく返事をして階段を登っていく
「あんな愉快なやつが居ても多少はいいのかもな」
ウォルは盾兵に対して
「あんな凶暴なのいらないですよ」
「まあまあ、まだわからないじゃないか」
「育ちが育ちだからね」
レノンとガルトラは少し宥める様に言う
「少し泊めるだけだろ?ならいいじゃないか」
盾兵はそういうが
「アイツ本当にこのまま生きていけるのか?」
アルトの言う通りだ、あの性格で生きていけるとは
到底思えない
「多少は常識くらいあるんじゃないか?」
俺がそう言うと抗議する様にガルトラが
「まだ出会ったばかりだからあまりわからないだろ?少し間をおいて色々と質問してみよう」
「あぁ、わかったよ」
と言った