20.弱点と因縁
聖者の血には矢が何発か刺さり矢を取りながら。
「痛いですね…こりゃ出血がキツいです」
「君にはそれくらいが丁度いいよ…あとこれもお似合いじゃないかな?!」
パシュッ!
銃声がなり聖者の血の膝に当たると
「おっと…またですか、二度目は驚きませんよ…」
どれだけ矢が当たっても…弾丸が当たっても平然と
立っていられる体力がやばすぎる…コイツ本当に死ぬのか?流石に不安だぞ。
盾兵は少しこちらに寄ってくると
「あいつの弱点は仮面だ…バレない様に攻撃しろ…」
「そうなんですか…?少しやってみます…」
今までは体や首などを攻撃していたが仮面か…盲点
だった。少し意識してみよう。
やはりそう簡単には攻撃が当たらない…剣を振り翳しながら間合いを詰めるがスイスイと避けられる。
テリボルアの兵士で囲んでも跳躍力がとんでも無く
ヒョイっと飛び超えられる。
だが戦っていて分かったのは奴は遠距離攻撃を避けるのが苦手の様だ、ここは俺の指の機械を使って仮面を狙おう…指の機械を変化させ…狙いを定めて撃つと
パンッ!
ガキッ!
と明らかに何かが割れた音がする。
「あぁ…前が見えない!よくもやってくれましたね!お前も同じ目に合わせてやりますよ!」
顔を押さえながら明らかに動揺している。
「お前の弱点はそこだったんだな…これで多少はダメージがあるんじゃないか?」
少し手を構えると。
「バーストをするのは人間だけだと思っていましたか?私も少し能力を出させていただきます。」
急に目の前が黒くなる
「暗闇は怖いでしょう…盲目の貴方達はどれくらい対抗できるのでしょうか」
真っ黒だ…何も見えない…これじゃまともに戦えない
「クソっ…なんも見えないぞ…僕の目はイカれたのか?」
レノンですら少し取り乱している…このままじゃ
勝てる目星が見えない。
ナイフが飛んでくる音がする…盾で防ごうとするが肩ら辺に掠る。
どうすりゃいいんだ…剣を構えて警戒していると急に視界が見えてくる…僕の目は元に戻ったのか?
『私だ…少し私の目を貸そう…借りが一つできたな。』
少し慣れてきた声が聞こえる
クソっ…ハクストラか、また一つ借りができちまった…こういう時には役に立つんだよな。
剣で思い切り仮面を刺すと
「なっ…見えないはずじゃ」
俺は少し笑いながら
「残念だな…俺にはお前と違ってちゃんとした仲間がいるんだ。」
「なっ…なんなんですか…少し撤退させていただきます!」
急に聖者の血の体がぼやけて消える
「目…戻ったのか?」
アルトの目は戻った様だ
「えぇ…僕も戻りましたよ」
どうやらウォルも見えるらしい…ならみんな大丈夫か。
「聖者の血は?!どこへ行ったんだ?」
盾兵はキョロキョロしながら言う
「もうどこかへ行きましたよ…」
少し悔しそうに
「そうか…わかった」
みんなで家に帰り、寝ることにした。
寝付くとまた声がして
「さっきのお礼をしにきたんですか?」
「あぁ、そうだよ。さっきはありがとな」
腕を組みながら
「えぇ、問題ないですよ」
「聖者の血…あいつの逃げ足素早くないか?」
「はい、正直奴が逃げる前に一気にトドメを刺した方がいいと思います。」
「一気に…か、顔が弱点のことはわかったからいけると思う」
「えぇ、なら大丈夫でしょう。次来るのはいつか分かりませんから警戒はしておいてください」
「あぁ、任せとけ」
いつ来るのかわからないのか…警戒は怠らない様にしよう
「あとその内元の世界の人間に出会えますよ…」
元の世界の人間?!本当なのか?!
「恐らく1日後とかには出会えるんじゃないでしょうか」
「そんな早いのか…教えてくれてありがとう。」
「ですが最初は敵として現れるでしょう、そのうち和解出来ます」
最初は敵なのか…まあ仲間になるんだったらいいか
「了解した」
「これでお話は終わりです…また後で」
目を覚まして椅子を立ち、時間を確認するとどうやらまだ
1時間ほどしか寝ていなかった様だ…何をしようか。
草原の方を見てみるか…
一人で外を出ると草原の方に向かって歩き出す。
聖者の血は基本どんな能力も効かないらしい…俺の剣で斬ったところの血が硬化する能力も発動しないし魔法も効かない…どんな体をしているんだ。
丘に着くと少しかがみながら草原を見る。
やはり敵は減っていない…むしろ最初に見た時より増えている気がする。
家の方に向かってもう一度歩き出した
4月12日.3話目を編集しました
少し短くなりました…そして諸事情により投稿が遅れました!すみません