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異世界でギアは動き出す  作者: 本筋
19/72

19.過去と再会

敵は主にナイフを後ろから飛ばしてくる戦法で来る…

ウォルには魔法が効かないことを伝えると壁や回復で

サポートに回ってくれる様だ…敵は3体…1人がリーダーで

知能が高い様だ。盾でナイフを受けながら間合いを取ると

「少し近づきすぎですよ!」

と言い斧を振り回して下がっていく。


「どうするんだ?!間合いをとって剣で切れない!」

俺は指の機械を銃に変化させて撃つと

「ッ?!」

仮面が割れている聖者は腕を少し振りながら

「文明の機器に頼っているのですか…一旦引かせてもらいます!」

と言いナイフを投げて退散していく。


「取り敢えず持ち堪えましたね…家に戻りましょう」

ウォルの言う通り戻った方がいいな…

「あぁ…戻ろう…気味が悪い」

そういえば何故俺の指の機械はウォルのEMPで壊れなかったんだろうか….色々と考えがいがあるな。


何分か歩いて家に着くと、テリボルアの兵士たちが

「おかえりなさい…」

と出迎えてくれる。

「あぁ…ただいま」

流石に何かを察したのか…気まずそうに聞いてくる

「何かあったのか?随分疲れてる様に見えるが…」


レノンはドアを閉めて

「聖者を名乗る愚者に襲われてたんだよ…実にめんどくさい敵だった…」

確かにめんどくさい敵だったな…攻撃方法も特殊だし。

「えぇ…魔法も効かないらしいですし知能も備えている個体もいました…」


テリボルアの兵士は明らかに動揺しながらコソコソ話をしている。どういうことだ?

1人の兵士が口を開けると

「聖者の血…か、奴に負けたら動く屍みたいになっちまう…俺はそれで何にもの兵士を失ってるんだ…あの頃は盾の扱いに慣れてなくてな…」


          ——5年前——

盾の扱いに慣れていなかった1人のテリボルアの兵士が 

いた。名前はバスカット…それは新兵というのに相応しかった

「た、隊長!盾が重くてついていけませんよ!」

隊長は髭をさすりながら

「うるさい!そんなヘタレじゃ盾兵なんてなれんわ!」

「そ、そうですね!頑張ります!」


まだ14歳…血気盛んな時期に彼は盾兵を志願していた…より多くの人を守り…救うため

隊長は剣を構えて

「な、なんだあの聖女の様な服装をしたモンスターは…」

真っ白で傷ひとつ無い仮面をつけており…白いローブに羊の頭蓋骨でできたネックレスをつけている。


「あなた達…そんな醜い姿をして…あなた達は私の様に浄化されるべきです」

隊長とバスカット…そして副隊長だけで訓練をしていた…

勝ち目はないと言っていいだろうが…

「なんだお前!モンスターか?駆除しろ!」

走って斬りかかる。


バスカットは盾を構えようとするが姿勢を崩す…

「新米!お前は副隊長の盾となるんだ!」

叫びながら剣を振り翳しているが…

「貴方は反抗するのですか…ならおさらばです。」

流石の隊長でも近づけない様だ…攻撃を交わして斬りかかるが2分もするとナイフが1つ刺さった音がする…血が地面に落ちる音も。


「隊長…?」

バスカットは何が起きたか理解できなかった…彼との経験は2年…2年間に盾の基本を丁寧に教えてくれた隊長が最も 容易く殺されたのだ…

副隊長はしゃがんで肩に手を寄せながら

「バスカット!逃げろ!盾はお前にやる…国に戻ってこう

伝えるんだ…お前以外は死んだと…」

何故だ?何故死んでもいない副隊長までカウントしなければならない。


「でも…副隊長は…」

副隊長は3週間前に昇格したばかりの未来ある24歳だ…こんなところで死んでいいはずがない。

「俺とお前…天秤にかけたら普通は皆俺を助けるだろう…だがお前には才能がある…俺よりもまだ成長できるんだ…さぁ早く!こんな話してる暇はない!」


バスカットはいつの間にか走っていた…後ろから叫び声がする…ナイフを弾く音も…ナイフが刺さる音も…全部聞こえていた。彼の耳はとても恵まれたものだった…嫌なほどくっきり絶命する音が聞こえてくるのだ。


現在は19歳….…兵士にしてはかなりの若さだ

「懐かしいな…ご再会という訳か…その聖者の血は何体いた?」


……俺は少し考えて

「3体だ…そのうちの一人が知能のあるモンスターだった」

盾兵は机を叩きながら

「クソっ…5年ぶりの再会かよ…」

盾兵は随分怒っている様に見える…過去に何かあったのだろうか。


隊長は冷静に

「今回は取り敢えず副隊長と盾兵を中心に動いてくれ…二人はベテランの隊員だ…そう簡単には死なないさ」

「えぇ!任せてください!我々テリボルアの兵士の軸として動かせていただきます!」

元気よく現副隊長は返事を返す。


「あぁ…俺もしっかりと戦わせてもらうぜ…今の隊長さん」

少し涙目になっている様にも見える…そっとしておこう

「うむ…頑張れよ…バスカット…」

隊長は盾兵の肩を叩きながら囁いている…名前はバスカットというのか…初めて知った。


外に出ると急にナイフが飛んでき…バスカットが盾で防ぐと

「どこかで見たことある顔ですね…あぁ?あの逃げた弱虫

新兵くんですか…」

明らかにキレている…目を血走らせているバスカットは

「そうか…その後ろの二人は誰だ?言ってみろよ…」


聖者は画面越しにもわかる笑顔を浮かべると

「ふふっ…貴方みたいな愚かな人間を庇った愚者達ですよ」

町は血痕や弾痕…足跡などと戦闘後の雰囲気だ…そしてこの

盾兵と聖者はどうやら因縁の関係にありそうだ…

「真の愚者はお前だよ…そろそろずっと前のツケを払ってもらおうか!」


盾兵以外のその場にいた者全員横にが走り出し武器を取り出す。飛んできたナイフを弾き返して剣で刺しを入れると

横に避けられる。

「貴方と私じゃ格が違います…全員でかかってきてやっと私と対等に渡り合えるのではないでしょうか」

知能のあるやつしか動いていない…他ニ体は手を前に組みながら見ているだけだ。


「二人を動かす必要もないってか…?いつまでそんな余裕を持てるかな」

「さぁ?あなたの強がりもいつまで持つでしょうか」

目が少し光った様にも見える…

弓兵が牽制していると。


「ナイフが当たった!誰か援護を!」

弓兵にナイフが刺さった様だ…盾兵が後ろに戻ってナイフを抜くと

「ナイフは絶対に抜くんだ…抜いたら痛いだろうが抜かなきゃ死ぬぞ!」

やはり何か盾兵はあのモンスターと関係性がある様だ…

随分詳しい。


弓兵は傷口を抑えながら

「はい…気をつけます」

盾兵はもう一度盾を構えて皆を守る様に前線に出た

話を考えるのが結構大変です…そしてブクマできればでいいのでお願いします!

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