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異世界でギアは動き出す  作者: 本筋
18/72

18.生者と屍

 外からは音はしない…やはり逃げていったのだろう

気を失っているウォルに布団をかけて椅子に座らせる

「ウォルには本当に感謝しないとな…絶体絶命を助けてくれたんだ」

ガルトラも俺の言ったことに頷き

「あぁ…俺の傷もそんなに深く無かったのにこんなに庇ってくれるとは思わなかったぜ。」


「バーストをする原因ってその人の心情を大幅に揺らされた時に起きるんじゃないか?」

アルトの意見にも一理ある…確かにウォルは怒りで

バーストしたんだと思うしな。

「うーん…どうなんだろうね。僕が見た限りではその可能性も十分にあり得る。」


「もう俺は疲れたから寝るよ…こんなに暗いし」

「あぁ、わかった。気をつけろ」

レノンに言われた通り少し警戒しながら椅子に座って寝始めて3分ほど経つと視界が真っ白になる…


「また会いにきたんですか?嬉しいですね」

少しムカつく声がする…目を開けて

「寝たら勝手に出てくるんだろ…後さっきは30分後に来るって教えてくれてありがとうな」

ハクストラは少し悪戯に笑うと

「ふーん…あんなに私を信用していなかったのに…都合の良い人ですね」


「そりゃあ急に俺の第二人格を名乗る奴を信じろって言われてもな」

「まぁそうかもしれませんが…信じてもらわないと

私も困るので」

「そういえばウォル?でしたっけ…バーストした様ですね。」


少し腕を腰にかけながら言っている

「あぁ…ウォルには助けられたよ」

「バーストの能力…とても有用だけど使う場面によっては利敵行為にもなりかねない…使い方が難しいですよね」

言う通りだ…俺の銃も使えなくなってしまったしな…


「って言うかなんで知ってるんだ?」

少し苛つきながら

「だから何度も言っているだろう…私は君なんだ…私にもわかるんだよ」

全部お見通しってわけか…気味が悪いな…


「私も知りたくないことも頭の中に入ってくるんだ…こっちも嫌な時だってあるさ」

「あぁ…そうか…」

「あなたもいつか必ずバーストしますよ…」

不敵な笑みをあげつつ奇妙な声で言う。


「そう言えばウォルはなんで凶暴化しなかったんだ?レノンはバーストすると凶暴化すると言っていたが」

その真っ白の空間の椅子で俺があぐらをかくと

「さぁ?予測ですがすぐに副作用で倒れていたので

根気強さで持ったのでしょう…随分消耗して疲れていたっぽいですし。」


そんなんで説明がつくものなのか…

念を押す様に顔を詰めながら

「予測ですよ?そんなに当てにしないでくださいよ」

「あぁ…わかってるさ…」

「あと流石にカトラッヂはもうそんなに早くはこないでしょう。」

椅子の位置を少し調整して

「本当か?嘘じゃないよな。」


ちょっと不貞腐れた様に

「何回言わせるんですか…全く…敵兵はもう銃や転送装置を壊されたんです。そんなに早く体制は立て直せないですよ」

「確かに…納得いくな…」

「そうでしょう?納得していただかないと困るんですけどね」


「あぁ…すまないな、信じさせてもらうよ」

「お願いしますよ本当に…。」

「そして残念な事にあなたは聖者に出会うでしょう」

少し考えて

「聖者…?味方か?」

「いえ…聖者の血というモンスターです…強敵ですよ。気をつけてください」


「うーん…一応警戒はしておく…」

「一応ってなんですか…かなりの強敵ですよ。魔法が効かないですし」

驚いた…魔法が効かないのか

「マジか?!じゃあウォルとかはどうするんだよ」

「普通に剣を使って戦うしかないんじゃないですかね…そうじゃないと倒せないですよ。」


「っていうか…なんで知ってるんだ…?俺は知らないのに…」

ハクストラは少し笑った様にも見える

「さあ?どうなんでしょうね…」

「ったく…お前を信じれないのはそういうところだ。」

少し笑いながら

「そうかもしれないですね…」


全く…ふざけている様にしか見えない

「そうかそうか…じゃあ少しは信じてやる….まだお前を信用しきれない」

少しハクストラは呆れた様にしている…なんでお前が…

「そうですか…もう話すことはないです。おやすみなさい」


「そうだな!さような…」

視界がぼやけていき…目を覚ますと見慣れたレノンの家が

見える…どうやら起きた様だ

「うーーん…どれくらい経ったんだ…?」

思考を巡らせて時間を把握すると

「もう朝の6時か…早いな。」


「おい…少し外に行って確認するぞ…草原の反対側の森に行こうか」

レノンが椅子の横で喋っている

「えぇ…いきましょう」

ウォルか…?後ろで声がする

俺が立つとドアが開き

「テリボルアの兵士たちは待っていてくれ…少し偵察に行く」


「待機してます!」

と言われドアを閉める

「森の方なら人はいないはずだ…いこう」

「ウォル…大丈夫なのか?」

歩きながら言う…やはり少し心配だ。


「ええ!なんか2時間くらい寝たら起きましたよ!記憶があんまりないですけど…」

と足早に言う

「そう言えば言い忘れてたね。君はついさっきバーストしたんだ…能力はEMP…だと思う。」


明らかに驚いた様に

「えぇ?!バースト?!僕がですか?」

「ああそうだ…君が危機を助けてくれたんだ」

「本当ですか?なんでそんな大事なこと忘れるんですか!」

少しヘラヘラしながら

「ごめんって…少し寝ぼけてたんだよ。ね


「全く…しっかりしてくださいよ」

「わかったわかった…次からちゃんとするよ」

森に入ると匂いが変わってきた…少し血生臭い気もする

「うーん…特に敵やモンスターはいなさそうだな…」

レノンの言う通り敵やモンスターの気配はしない…少し安心して良さそうだ。


「…我々ハ…生きテいる…」

「なんだ?!」

振り向くと白いローブに真っ白で顔を覆う仮面をかぶっている…趣味の悪い

頭蓋骨のネックレスをつけている…

「あなた達は浄化されるべきです…さぁ、静粛にして」

後ろから仮面が割れており…片方の目が露出している…よく見たら聖人の服にも見える…。


「聖者の血か…?」

その人型の敵は袖を捲りながら

「よくご存知で…私たちはあなた達と違って浄化された姿なのです…その醜い姿を変えようとは思いませんか?」

「いや!無いですね!忠告はしておきます…帰ってください」

ウォルが口を挟んで少し怒った様に言う。


「ふーむ…あなたちは聖者には程遠いですね…その態度からなんとかしたらどうですか?」

急にナイフが飛んでくる

「なんだっ?!」

俺が盾で防ぐと


「私も忠告します…その黒ローブを外しなさい…そうすれば貴方も聖者になれるのでは?」

「その上から目線が鼻につくんだよ…君たちに指図される筋合いはないさ…僕はいつでも君たちを攻撃できるが?」

普段に増して怒りを感じる喋り方だ…。


「貴方達は天からの罰をお望みの様ですね…好きなだけ見せてあげますよ!」

俺は抜刀して剣を構えた…

ブックマークをしてくれると嬉しいですね?!?!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 思考錯誤されているのかな? とは思いますが、行間が不安定だったりで読みにくさを感じました。 それと、文字の最後は全て「。」で終わった方が良いですね。 文章の終わりなのか、改行なのか、…
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