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異世界でギアは動き出す  作者: 本筋
16/72

16.自分と相手

ドアを閉めると皆は雑談をしていたり寝ていたりと様々だ。どうせすることはないんだ、俺も寝よう

椅子に座って目を瞑ると寝るのにそう時間はかからなかった。


「こんにちは…起きてますか?」

目を開けると白髪で黒い瞳している美少年が目の前に立っている

「誰だ?」

「おっとすみません…名乗り忘れていました。私は

ハクストラ…と申します。厳密には違いますが」

「ハクストラ?一体何をしにきたんですか。そもそも

なぜ俺はこんなところに座ってるんです?」

真っ白の空間には椅子と俺とハクストラしかない…

どう言うことなんだ…


「私はあなたでありあなたは私です…言うなれば…

あなたの2人格目、とでも言いましょうか…本当は

違うんですけどね」

二人格目?頭が混乱してきたぞ

少し咳払いをしつつ

「あなたが二人格目…と言うのがいるのも混乱するのもわかります…でもあなたが混乱すると私も混乱してしまうんですよ。やめてください」


考える仕草を取りながら

「なんなんだ…本当にどう言うことだ…」

「表現が難しいですね…こう…まぁ二重人格だと思ってください。この体の主導権を握っているのはあなたです。あなただったらいつでも私に会えますしいつでも話せます」


なんだ?良き相談相手ってことか?そりゃ頼もしいけどな。信用してないが

「でも今まであなたと話した記憶なんて一切ないですよ」

「それはそうです。あなたはずっと私を認識していませんでしたから…」

不気味なほど丁寧に会話を進める。笑ってる顔も考えている顔も何かと見覚えがある


「なんで見覚えがあるかと言うとずっとあなたの潜在意識にいたからですよ。あなたが悲観的になった時

には少し私の意識も交わりますけどね」

さっきから何故俺の思っていることがわかるんだ…

少し恐怖まで感じてくる


「何故あなたの心が読めるか、それは私があなた

ですからね。どちらかと言うと私があなた…なんですが」

「じゃあ俺もお前の心が読めるのか?ハクストラ」


「あなたは読めませんよ…『起きてる』んですから」


「は…?」

「あなたは睡眠をとっている時に意識的に夢を見ますか?意識的に考え事をしますか?」

「それはしていないが…」


「そういうことです」

「どういうことです?」

こいつは何を言っているんだ…理解できない

「あなたは今所謂(いわゆる)無意識下で私と話しているんです。あなたが意識下だったらあなたも私の心は読めるんですが…それはあなたが現実にいる時に限ります」


理解ができない…何を言ってるんだ?

「あなたは心を読む動力すらないと言うことです。

そう言うことにしてください」

あやふやだなぁ…本当に大丈夫なのか?


「私はあなたをバーストさせるきっかけになるはずです。

あなたのバースト能力も知っていますが…残念ながら今は言えません」

「お前が俺のバーストのきっかけに?冗談だろ。

こんな胡散臭い奴が俺と同じとも信じがたいのに」 

まだ信用してないってのにそんなにバンバン言われても困る


「いえ…本当ですよ。その内信じられると思います」

「なんだ?お前は俺の未来でも予知してるのか?」

「いえ…バーストがいつ起こるかがわかるだけで未来は分かりませんよ…」

逆になんでバーストはわかるんだよ…


「あなたの唯一のバーストのキッカケですから。わかるんですよ…まぁあなたにはよくわからないと思いますが」

何か小馬鹿にされている気がするが…


「意味がわからないをつらつらと述べないでくれ…まだ理解が追いついてないんだ」

「まぁそうですよね…その内あなたにも理解できますよ」

こんなよくわからんこと理解したくないがな…


「そう思うのも仕方ありません。恐怖を抱いている

未知を知りたがる人はあまりいないですから」

「別に恐怖を抱いてるわけじゃない。理解ができないだけだ」


「ええ、それを私は恐怖…と言ったのです」

「なんでそれが恐怖になるんだ?」

「人によると思いますが未知と言うのは何も知らない物がそこにあるのです…それが死かもしれないと不安を駆り立てられて不幸になるのですよ」


「そんなオカルトみたいなことを言われても困るんだが…ふざけてるのか?」

「いいえ…あなたがそう思っているならそうなのかもしれませんが…少なくとも私はそう読んでいます」 


ハクストラがそう言うなら本当なのか…?

「多少は私を信じ始めた様ですね。まぁ…信じてくれないと困るんですけど」

「まだ信じてはいないさ。胡散臭いしな」

「そうですか。その内私はあなたの良き相棒になりますよ」


こいつが俺の相棒?あり得ないな

「そう思うでしょうが…まぁあなたにもいつか理解できますよ」

「本当かぁ?やっぱ信じられないぜ…」

こんな奴が俺には理解ができないと言われるのが癪に触れる


「別にあなたを否定してるわけではないです。誰だってこんな話最初は理解できません」

「そうか…?ならいいんだが」

なんかの丸く言いくるめられた気がするが…


「まぁ…そうかもしれませんね。あなたが私に気づいた事により私はあなたにいろいろな情報を提供できる

ます」

「本当か?嘘ついたりしないよな」


「あなたが死んだら私も死ぬかもしれないんですよ?そんなリスクは負えないです」

少し顔がにやけている気もするが…まぁ聞くだけ聞くか


「あなたがあなたと会話できる条件はあなたが寝る…それだけでここに来れます。私の直感だとカトラッヂはあなたが起きて30分後に来ます。直感ですので参考程度に…」

参考程度にって…しかも直感だし


「これでも私は結構当てる方なんですよ?少しは信じてくださいよ…」

「まだお前と会って10分も経ってないんだぞ?そんなすぐには信用できないだろ」

ハクストラは首を傾げると


「ずっと一緒だったじゃないですか。認識はされなかったですけどね」

やはり少しにやけている気がする

「俺からしたら10分も経ってないんだよ…お前少し

めんどくさいな」

足を組みながら言うと


「そんな事ないですよ。もう私が話すことはないです。おやすみなさい…」

「おいちょっとまっ…」

視界がぼやけて真っ暗になる…目を開けると

普段通りのレノンの家だ…特になんの変哲もない…


さっきのはなんなんだ?夢だったのか…?

30分後にカトラッヂの敵兵が来る…もし本当に来たら少しは信用してもいいのかもしれないな

さて…何をするかな、少し本当に来るか待ってみるか

来たら来たで困るんだがな…しっかりと警戒して待つか

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