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異世界でギアは動き出す  作者: 本筋
13/72

13.包囲と市街戦

しゃがみながら歩き、家の影からひょこっと顔を出すと敵兵は皆倒れており他に人が10人ほどいる。恐らく増援だろう。1人がこちらに気づくと

「カトラッヂ軍か?!そこから動かないでください!武器を置いて!」

俺らは潔く武器を置き、返事を待つと


「敵では…なさそうですね!申し訳ない!」

と頭を下げながら言う。俺らは増援に向かっていくと

「いえいえ…この敵兵は?」

俺がそう聞くと、増援の1人は

「カトラッヂの奴らですか…急に攻撃してきたので鎮静化させましたよ、死んではいません」


「助けてくれてありがとうございます!どこの国から派遣されてきたんです?」

ウォルの質問に兵士は剣を納刀すると

「テリボルア帝国からです。あまりお聞きになさらないですかね」


「テリボルア!あの食や工業が盛んな国か!聞いたことはあるな、貴族がよく住まう場所って聞くが」

ガルトラは敬語すら使わずにガツガツと質問する。

人柄はいいのだろうが…敬語くらいは使った方がいいんじゃないか?


「ええ、貴族はよく住まいますよ。あまり庶民とは縁がない国とも言われてますが、全然貴族や王族じゃない方も住まわれてます」

テリボルア…また別の国か。


「この後はどうするんです?この町を出た草原は大変な事になっていますけど」

いつもに増してアルトは丁寧に質問している。何とも珍しい


「私たちはここの地域担当となっているのでそちらの草原で出来る限り戦わせていただきます。ですが私達は生き残りを救助することなので、戦いは少し避けさせていただきます」


「ああ…わかった、だが奴らは人命救助に来ている君たちを狙うだろう、護衛するよ」

応じる様にレノンは言っている、だがあそこはかなりの激戦区だったが…大丈夫なのか?少し心配だ 


「ありがたいです。なら行きましょうか」

と言い町の出口に歩き出す。俺らもついていくと

「なぁ…本当に大丈夫なのか?あんな激戦区行って」

アルトは俺の耳に小声で話しかけてくる


「うーん…15人もいるんだから大丈夫だろ。しかも

カトラッヂやモンスターはずっと戦ってるんだ、手負だと思う」

「確かにそうだな!なら大丈夫か」

納得した様に頷いている。


テリボルアの増援達の装備は剣や弓、盾だが改造が施されており、弓には小さい盾の様なものが付いており

剣には何かが塗られていたりする。


「それの剣に塗られているのって毒ですか?」

「鋭いですね!そうです。テリボルアは文明の発展は明らかに遅れているのでこういう改造をしたりするのが兵士の中では一般的です」


やはり塗られているのは毒の様だ、知力が高ければ

どれだけ相手が強敵でも勝てる可能性はあるしな…

友好的な国だし今後も仲良くしていきたい


出口に近づくと銃声が目の前で鳴る

パンッ!


ガキンッ!



と、時が止まった様にも見えた。先程まで元気に話していたテリボルアの仲間が血を吹き出して倒れていく

「奇襲です!物陰に隠れて!」

テリボルアの内の誰かが言い反射的に家の裏に走る


「クソが…部隊隊長がやられた!こちらに運ぶ、援護してくれ!」

何なんだ…本当に!

「なんてことだ…みんなでカバーしますよ!」

ウォルは杖を構える


    ——メタアルウォール!——

アルトはいつの間にか魔法陣を描いていたらしく

道へ一直線に壁が建つ。


「あんまり長くは持たないんだ。早く運んで!」

テリボルアの隊員全員はは一斉に走り出し。隊長を

こちらに運んでくる。


「出血が酷すぎる…治癒魔法で何とかなるか?!」

腰辺りに2個風穴が開いており、手で抑えていると

「僕が治療します!みんな退いて!」

皆が離れるとウォルは杖を振り翳して魔法をかける


「出血は抑えられません…医師は今避難していますし…その場凌ぎで治癒魔法はかけますが。あまり期待はしないでください…アルトさんとガルトラさんも一緒にお願いします!」

「おう!」

「任せとけ!」

2人は元気よく返事し杖を振り翳す


「手が空いている奴はみんな足止めをしてくれ!医療班が多分そろそろやってくるだろう」


「なぜ最初から医療班がいないんですか?!」

少し疑問を感じながら聞くとテリボルアの1人は

「医療担当が少ないんです。地域担当の部隊達を一つ一つ回りながら回復してるんですよ」


「そんなに大変なんですね…さあ!カバーに回ろう!」

そう掛け声を上げてポーチから銃を取り出す。

飛び出そうとすると誰かに肩を叩かれて

「弾…入ってないよ」

とレノンに弾丸を10個ほど渡される

「あぁ…ありがとう!」


弾丸を銃に入れて壁を頼りにこの家から向こう側に

ある家に走って移動すると

「アルト!この壁退けてくれ!」

声を荒げると急に壁が崩れ落ちる


顔を少し出して敵を数えてみると少なくとも20人は

見える。11対20以上、なかなかな厳しいぞ。

「敵は20人以上いるぞ!」

向こう側にいる仲間は頷く。伝わった様だ


敵は全員俺が別の家の物陰に隠れていることには気づいていなさそうだ。これは不意をついて1人は倒せるな

両手で銃を構えて飛び出す。丁寧に敵を定めると

パシュッ!


弾丸は11時の方向にいた敵の足に当たった様で倒れてもがいている。

「あぁっ!足がやられた!援護してくれ!!」

「カバーに行く!そこで待ってろ!」


敵兵の声がする。これはもう1人をダウンさせるチャンスだ、弾丸を装填してる時間なんてない。指の機械を銃に変えてもう1人の腰を狙い撃つ。


「左の家に1人敵がいるぞ!残りは右の家だ!」

場所はバレてしまったが何とか2人はダウンさせた。

あとはテリボルアの仲間やレノンに任せよう


と思ったら向こうから

テリボルアの兵士1人がこちらにジェスチャーをしている。恐らく敵の気を引いて欲しいのだろう。わかりやすくて助かる。俺が3秒指でカウントダウンをして

先にこちらが飛び出し盾を構えるとこちらに注意が集まり。盾に矢が2発ほど当たると3人が飛び出て弓矢が3発放たれる。1人の敵の腕を貫き、残りは敵の体を少し掠めた


「一名ダウン!合計3名だ!」

と家の物陰に再び隠れて報告する。

こちらの仲間の数を数えていると1人いない…レノンがいない!どういうことだ?暗い中目を凝らして道を見てみると…レノンが後ろから忍び寄って2人程気絶させている…


「後ろに敵がいるぞ!警戒しろ!」

敵兵が叫んでいる、流石にバレた様だ家の裏に再び逃げ帰っている。


これで5人敵がやられている。11対15程だ。

テリボルアの兵士が1人道に飛び出し弓を打とうとする

ガキンッ!

肩辺りに当たったのだろう、血が飛び出している

「1人止血しろ!仲間が撃たれた!」

テリボルアの兵士が1人声を荒げている


不味い…また1人やられた…このままじゃ人数不利の

ままだ…そんな矢先後ろから人影が見える

「医療班か?来てくれ!」

テリボルアの兵士達と同じ服装の部隊が駆け足で負傷兵のとこへ向かう


「2人ですね‥1人は重症、もう1人は負傷だ!治療するぞ!」

衛生兵は来たようだ…と一安心して横を見ると

「っ?!」

ナイフを持った男がこちらに切り掛かってくる

指の機械を剣に変え即座に弾くと


「やぁ…また会ったね。少し一回やり合おうか」

と言い蹴りを思いっきり喰らい少し下がる

「なんだい?あまりやる気が無いのか?それとも君が弱いだけか?」

横腹が痛い…ジンジンとする

「少しおしゃべりが多いぞ!」

と言い素早く殴りを頬に入れる


「酷いじゃないか、さぁ…やる気はあるかい?まぁ…何と言おうが殴るがね!」

急に顎に向けて下から殴ってくる

少し避けてカウンターを入れ

「いちいち狡いんだよ…常識を学びな!」


腹に思いっきり蹴りを入れると

「ったく…お前には勝てそうにないな、またいつか…」

とまた急にポンッと消える

またか…すぐに逃げやがって…


気を取り直して銃に弾丸を込め直して壁に寄りかかる

「ふぅ…敵は15人何とかできるか?…」

独り言を少し呟き。銃のチャンバーチェックをする

多分20時21分更新にこれからなると思います

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