プロローグ.本を読もうとしたら…
平凡な大学生活を送り23歳で就活を終え…男友達のアルトとなにか出会いがないかと合コンに向かっていたが…ちょっとトラブってしまってめんどくさいことになり予定とは違う初めて来た少し小汚さのあるザワザワとした居酒屋のカウンター席で俺は疲れ切って
「なんでお前と何か大事なイベントに来ると毎回こんな羽目になるんだ?」
アルトはすかさず言った
「こっちが言いたいんだがな…なんで合コンのはずが2人だけで飲んでるんだ?」
ー30分前ー
「定員が少ないから抜けてほしい?!」
アルトと俺は仰天しながら言う
アルトの友達は申し訳なさそうに頭を下げながら
「ごめん!店側が許容できる定員数が30人までらしいんだ……」
不満そうに
「まぁ…仕方がないか、抜けてやるよ。」
あーあ…なんで俺まで抜けないといけないんだよ‥せっかく誘われたのに
「で!なんで俺まで抜けなきゃいけないんだよ!誘ったのはお前だろ?責任とって奢れよ!」
アルトはジョッキの中の酒を飲んで
「仕方ねーだろ!俺だって行きたかったのにあっちの都合で行けなくなっちまったんだよ!」
アルトはそう言うが俺は納得できない
そう言いながら俺はリュックから漫画を取り出す
「お前…その漫画の名前…なんだ?随分凝ってるんだな」
はっ?こいつは何を言っているんだ…漫画の漢字が読めないって…酔ってるのか?そんな事を考えて
「何言ってんだ?お前とうとう日本語を読めなくなったか…」と言いながら表紙を見ると
「なんだこれ?!こんな本持ってねーぞ」
アルトは青のパーカーのポケットからスマホを出して
「何言ってんだ、お前が持ってきた本だろ、本棚間違えたんじゃねーか?」
と、言うが本当に見覚えがないこんな本は俺本当に持っていないぞ…どこかで誰かの本と間違えて持って帰っちゃったとかか?
「プロローグだと見る限りは普通に日本語だな…」
俺はパラっと本を捲る
プロローグ
——デウス戦記——
1.村での目覚め
2.なんちゃって魔法使い
3.なんだってエンジニア
………などなど書いてある、
アルトは不的な笑みを浮かべながら指を刺して
「表現がちょっと独特だな‥漫画の中に引き込まれたりしねーかな」
と、言うがそんなことになったらマジで笑えない、あるわけ無いが….
「やだよ、そんなアニメみたいな展開誰も望んでねぇよ」
アルトは少し鼻で笑いながら
「でも面白いかもしれないぜ?剣とか持ってモンスターを倒したりとかさ!」
こいつどんだけ大人気ないんだ…やっぱり酔ってんじゃねえか?そしてはぁ…と俺はため息をつくと
「お前…どうやってこの本を動かしてんだ?…」
俺はえ?とアルトの方を見ると…
「なんだ…本が、浮いてるぞ……」
俺は目を丸くして言う
しかも本の表紙まで変わっている……召喚本ッ?!不味い…これ本自体がッ…!
—町での目覚め—
「んんっ…」
「アルトはどこだ…」
「今俺はどこにいるんだ…」
ふわっと目が覚めた…
俺は焦って起き上がるとそこに見えたのは…少しボロボロで錆が多い村というより町の方がピンと来るような場所だ…
「古びた町?」
「なんだ…漫画の中じゃないか?これ…ガチで召喚されてるじゃねぇか…‥」
周りを見渡しながら言うと
「本読もうとしただけなのになんでこんな目に…」
2話目の方が文字数としては多いです