終話
やっとこさ?終わりました////いや、元々終わってたけど。
突然また終わったよな。あんた(-_-)
と言われれば申し訳ない。未だに終わらせ方がよく分からないのです。失格ですが……
と、とにかく長々付き合っていただいてありがとうございましたm(__)m
一時の沈黙後、一向に返答を返さない私に芹は不満そうに赤い口を尖らせた。
「いや、なんか聞こえたと思って――ああ。予鈴が」
私は高く響き渡るチャイムを背に立ち上がった。微かに救われた気持ちで息を付く。まだ、ダメだ。
「……ま、いいけどね。何回でも言うから」
「――言わなくていいから」
ため息交じりに言うと私は歩き出していた。彼女の姿を背に振り返らないようにして。本当は走り出したかったけれどなんだかそうすれば『ばれる』様な気がして私は屋上を後にする。
階段の音がコツコツと響いて私はようやく息を大きく吐き出した。トンと近くの壁にもたれ掛ると冷たい壁が身体の熱を奪ってちょうどよかった。
情けないことに顔が真っ赤になっているのが分かる。無意味にはねている心臓。滲む汗。微かに指先が震えるのが分かった。唯一の救いは、言葉を発したのが青年ではなくて少女といったところだろうか。
たけれどーー。
覗き込んだ自身の掌に大きな手が落ちる。冷たくて骨ばった手。しかしながらしなやかで綺麗な手だった。
刹那――すべての神経が粟立つ感覚。
「はっ!」
「やっぱりね――逃げたからこんな事だろうと思って」
黒い髪が流れる。漆黒の双眸は私のすべてを絡め取っていくようにも思えた。艶やかな薄い口許は悪戯っぽく歪められている。
「――っあ? なんで?」
上擦る声。さすがにもう顔の赤みは隠せない。息が掛かるほど顔が近くて私は視線をどこに持っていけばいいのかを分からず漂わせた。
「だってあのまま逃げられたら悔しいでしょう? 口説いてた私としては」
「口説いて?」
その必要はないと言いかけて――口を閉ざされた。彼はにこりと満足そうに微笑んでから自身の唇を舐める。
「苺ミルクの味ですね。やっぱり」
「芹」
混乱。羞恥と怒り。しかも――感想があじけなくてさらに倍増させる。とにかく誰も見ていなかったからいいものの――私は噛みつくようにして芹を睨み付けていた。ただ、彼はさらりとそれを受け流してニコニコと未だ満足そうに笑顔を浮かべているけれど。
「ま、いいじゃないですか。減るものではないでしょう?」
「そう言う問題じゃ」
「ま、そういう問題です――自重しているんですよ。これでも」
彼はくるりと身を翻すと可愛らしい少女に戻った。ふわりと舞う白い髪。タータンチェックのスカート。桜色の双眸。本当に身体を変化させている訳ではなく人の視覚情報をいじっているだけだと言っていたがそのようには見えなかった。どう見ても小柄な少女がそこにいる。
「自重って――何を?」
分からなくて私は顔を顰めた。
「内緒です。さ、もう行く時間なのでは?」
答えず芹は軽く私の背中を押した。その手に促されるようにして私は一歩踏み出した。
「分かったよ」
負けた気分がするし納得いかないし。私は軽く唇を尖らせもう一歩踏み出す。
ただ私の背に言葉が落ちるように放たれた。
「――これだけは覚えておいてくださいね。あなたの望む『幸せ』の為に私は全身全霊を持ってすべての力を注ぎこんでいると」
振り向くと芹はこちらを見ていない。まるで小さな子供がするように廊下に映し出された影を踏むように飛びながら私から離れて行った。その白い髪をふわふわと巻き上げながら。
「じゃあ。私も約束するからね」
チャイムが私の声をかき消していく。それは芹の元には届かなかったかもしれない。けれどそれでいい。私は私に約束したのだから。
――全身全霊をかけて幸せになると。自分の為に――芹の為に。芹が私のそばにいてくれる限り。
私は幸せになる。そう約束した。
にしても、書き終わった後本気で
『リア充爆ぜろ』って呟いた私がいますwww
もうそろそろやばいかもしれないですね私の頭(´・ω・`)
外伝は書く予定ですが……いつになるのかは不明です。




