アックスvs機械兵
俺と王国軍の目の前に白と黒2体の大きな機械兵が立ちはだかる。機械兵0型と機械兵1型だ。この機械の操縦にはあのチャラい二人が乗っているのを知っている。しかしメイのことを一度退けた二人だ。そんな簡単に倒せる相手でもないことはわかる。
「俺がいくぞ」
アックスが一歩前に出る。まぁ、魔法系の俺たちはすでに対処済みなところはあるだろう。アックスが戦いに出るのが一番妥当ではある。
「サラ、頼むぞ」
「ホーリーディメンション」
サラを中心に小さな魔法陣が展開される。その魔法陣の中にアックスが入っていく。これまたサラの強化魔法のすごさを感じる。さきほど展開していた大きな魔法陣が凝縮されたかのようにバフ量が桁違いだ。これならアックス一人で二体の機械兵に勝ってしまうかもしれない。
「高速回転斧技新月!!」
アックスが縦に回転をしながら機械兵に向かって攻撃をしていく。バフのおかげか俺が前にみたときよりも回転速度が上がっている。
「隊長!!やっちまえ!!」
この技を使っているときのアックスの部下はどうもこの技を見ることに全力になっているような気がする。目の前に量産型機械兵もいるんだから戦闘に集中しなさい。アックスの攻撃は機械兵のサイズからみればとても小さい。我々の感覚からすると蚊くらいのサイズ感だろうか。これは小回りが利くサイズ感だろう。攻撃を探知して避けるのも大変だったり、逆に大きな体からこの小さな体に攻撃を当てるのも難しいといったところだ。あの巨体に対して魔法で戦おうとするとどうしても大規模な魔法を放つ必要だが、体術系ならその必要もなく有利になるのだろう。しかし、俺の考えとは別の現象が起きてしまった。機械兵1型の両手でまるで蚊を潰すようにアックスの攻撃を止められてしまった。直線的な攻撃は軌道を読まれていたらしい。アックスの部下たちの盛り上がりもだんだんとなくなってきてしまい、戦場に静寂が走る。しかし、アックスはここから奇跡を起こした。機械兵1型の手の間から煙が出てきた。アックスはどうやら手の中で回転を続けていたらしい。機械兵は熱さを感じるのだろうか。手を放してアックスも手の中から解放された。
「こいつ、なかなかやるなぁ!!デュークのやつと戦っていたときよりもめちゃつええわ」
そして俺が一番ばれたくなかったことがばれてしまった。
「あれ?そこにいるのデュークじゃん??え?え??え???なんで??」
機械兵0型、もといミルが俺の存在に気づいてしまった。裏
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