vsメイ
いよいよ戦いのときが来た。作戦通りルルを砦に残して俺とシンとミルは戦場へと出発する。大量の量産型の機械兵も投入される。機械自治区のもつ全戦力がここに投入される。当然、王国軍も同じことをしてくるだろう。俺とメイは顔見知りでもある。メイとある程度戦ったら俺の作戦の全容を伝えて、協力してもらうことにしよう。
「私たちは空をとんでいくよーん」
機械兵0型と1型とが空をとんでいく。戦線はわりと王都側によっているため、機械自治区の砦から歩くと結構な距離になる。俺たちは向かうだけでそこそこの体力を消耗するというわけだ。さらに機械自治区の周りは砂漠だ。戦場に向かうたびに砂漠越えを要求されることになる。こんなこといちいちやってられない。俺も飛行魔法を使って戦場へとむかっていく。
魔法はやはり便利だ。こんなにも便利な魔法というものに才能を与えてくれたことに感謝する。この才能のおかげでいろいろな目にあっているけれど、この魔法のおかげで俺はオズワルド様に出会い、そしてルルに出会うことができた。いろんな人と人とを繋げてくれたのがこの魔法だ。じつにありがたいことだ。そんなことを考えながら飛行をしていると、対面から一人の魔法使いが飛んできた。だんだん近づくにつれてそれが魔女であることがわかってきた。いよいよきたか。メイ。メイと戦うのはかなり久しぶりだ。俺が5歳の頃に戦った。相手はそのとき12歳で年上相手にかなり苦戦をしたことを覚えている。
「久しぶり。デューク。あのときのお返し」
「フレイムストリーム」
「フレイムストリーム」
メイが放った魔法と同じ魔法をぶつけて相殺する。昔は苦戦をしたが、オズワルド様の元で魔法を勉強した俺ならばいまなら格上として戦うことができる。
「あのときの決戦以来だな。あのときより俺は強くなっているぞ」
「私も」
メイが放った魔法と同じ魔法を同じ威力でぶつけて相殺する時間が続く。魔力量もおそらく俺の方が多いだろう。このまま相殺を続けていけばメイの魔力切れを狙うことができる。これでメイを殺すことなく俺の勝ちにすることができる。
「あなた本気??」
気づかれたか。そりゃ、普通相手を殺そうとするならば相手と魔法の相殺なんていうことをしない。
「私は本気」
メイはまたフレイムストリームの魔法を放とうとしている。なんどやっても同じだ。俺は同じだけの魔力の相殺をするだけだ。しかし俺の予測とはちがう行動をメイはとった。メイの姿が一瞬にして俺の目の前から消えた。これは転移魔法だ。基本的に攻撃を避けるために使ってた転移魔法をこうやっていきなり使われると不意を突かれる。さて、相手はどこにいるのか探さないと。すると突然視覚外からフレイムストリームの魔法が飛んでくる。しまった。俺は気づくことができず、そのまま炎に飲まれる。俺の方が実力は上のはずだが、メイの方が王国軍にいるぶん、実践慣れしているのかもしれない。メイは俺が魔力探知が苦手だという弱点を適格についてくる。これはちょっと一筋縄ではいかないのかもしれない。
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