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オスバルト降臨

 ルルの修行もある程度終わりを迎えいよいよ転移魔法をあとは叩きこむだけになってきた。攻撃魔法は水属性しかないのが少し心もとないが。一応死なないことに関しては徹底することができているはずだ。ただ一つのあの懸念事項を除けば。

 今日もルルとの修行だ。俺に向かって攻撃魔法を打ち、それを俺が転移魔法で避ける。転移先を魔力探知してまたそこに攻撃魔法をうつ。この繰り返しだ。かなり形になってきた。


「よし、魔力探知の修行はこのくらいにしよう。今日はお疲れ様の意味も込めて飯いこうか」


これも昔の俺とオスバルト様をなぞっている。俺とオスバルト様も修行が終わるたびにご飯を食べに行く。これが習慣になっていた。王都の中にある焼肉店。ここが俺の中で世界で一番うまい焼肉なのだ。ここで食べるオーク肉、ミノタウロス肉はとてもうまい。値段に対してのおいしさが比じゃないのだ。一つ考えるべきことがあるのならば女の子であるルルは焼肉を好んで食べてくれるだろうか。


「ここの店なんだけどどうかな?」


目的の焼肉店ニックニク~にたどり着いた。ルルがどんな顔をするのか心配だったけれどいらない心配だったようだ。ルルは目を輝かせながらニックニク~を見ていた。よだれが少し垂れているぞ。やっぱり焼肉が嫌いな人間なんてこの世にはいないんだな。

 肉はルルが焼いてくれた。せっかくのこういう食事の機会なのだから他愛のない世間話でもしていこう。


「ルルは普段はなにを食べるの?」


「私は国王様の娘です。ゆえに城の豪華な食事をいつも食べています。世界一のシェフが作るご飯は格別においしいのですが、私はいまデューク様と食べているこの焼肉がとてもおいしいです」


少し照れることを言われた。しかし本当に国王様の娘ってのは本当なんだなとおもった。


「国王様とは仲いいの?」


「そうでうすね、お父様のことははっきり言ってうざいですね。お父様に国王という肩書がなかったらもっと適当にあしらうんですけどね」


そのへんは年頃の女の子ってかんじだった。


「お風呂は別々です」


「いや、まぁ、さすがにルルのその歳なら一緒には入らないだろう」


「あ、いや別ってのは入るお風呂が別ってことです。私お父様の入った浴槽に入りたくありません」


軽い王族ジョークを聞いた気がする。我々の血税はルルの浴槽に使われていたというのだな。そんなくだらない話をしてルルとの仲を深められたような気がする。

 楽しい焼肉の時間はあっというまに終わった。焼肉の温まったからだを夜風が冷やしてくる。


「そんじゃ明日の修行は転移魔法の修行だ。いまのうちにしっかりと休んでおくんだな」


ルルと別れようとしたそのときだった。


「フレイムストリーム」


炎の渦が俺とルルの間に割って入る。その声この的確な魔法。こんなことができる魔法使いは一人しかいない。まさか悪の親玉本人が直々にこんなところに来てくれるとはな。


「オスバルト様、一体何をしにここに来たのですか」


屋根の上に立つオスバルト様を見上げる。


「お前がちゃんと仕事をしているかどうかを見に来たといったところだ。ちゃんと国王に伝えてくれたみたいだな」


「俺があなたを倒します。必ず」


「そんなことできるのかな」


オスバルト様が魔力を構えるのを感知した。杖を使わないオスバルト様はほぼノーモーションで攻撃をするが魔力の動きだけは押さえられないようだ。


「ルル。わかるね」


「はい」


「アクアシュート」


水の弾が俺とルルに襲い掛かる。それを察知していた俺は転移魔法で攻撃を避けた。ルルは防御魔法で防ぐ。しかし魔力探知能力の高いオスバルト様はすぐに俺のところへ転移してきた。


「どうやらお前、弟子でもとったのか」


「自分の意志ではないです、つけられました。弟子がいることがわかっているならなぜ俺の方へ転移したのです?あの子を殺しにいった方がすぐ終わるでしょう」


「すぐに殺せるからこそだ。そっちへ転移したらお前はその子を守りにそっちへ転移するだろう。不意打ちを仕掛けてくる。違うか?」


「あぁさすがです。俺の考えてることすべてわかるんですね」


「誰がお前に戦い方を教えたと思ってるんだ」


二人で会話をしているところにルルの水魔法がとんできた。修行で威力を上げているのでオスバルトを吹き飛ばすくらいの威力をだすことができていた。


「ほう、いい弟子だな」



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