リーフビエント遺跡
相変わらず、この道は治安が悪い。歩いているだけでいろんなものが声をかけてくる。明らかな犯罪者もそうだし。魔物もいろんな魔物が襲い掛かってくる。それらをいなすだけの力はもちろんあるが、正直言って、めんどくさい。しかし、このめんどくささももう少しで終わる。あと数分歩けばリーフビエント遺跡にたどり着く。昔、といってもはるか昔でそれこそ、世界樹伝説があったくらいの年代になるが、ここにはリーフビエントという街があった。グランダートやヴァーテルパーニーといった街と同じくらい大きな街だった。そんな街がある日突然破壊されたのだという。原因不明。その空き地に目をつけたのが機械自治区というわけだそうだ。機械自治区が現れたとされる年代とリーフビエントが破壊された年代とがほぼいっちするという。リーフビエントの遺跡として使われているこの建物はもともと魔導院として使われていた建物だ。もう人はいないのだが、中で魔法使いの試練は行われている。
「ルル。どうだ、この遺跡」
「なんか寂しい感じがしますね」
俺も同じ感じを初めてきたときに抱いた。同じ建物がグランダートにもヴァーテルパーニーにもあるのに手入れをしないだけでこんなにも古びてしまうのだと感じる。建物は全体的に葉で覆われている。砂漠地帯になぜかこんだけの植物があるのはきっと魔法の力のおかげだろうか。
「中に入るぞ」
俺とルルはリーフビエント遺跡の中に入っていく。きっとルルは驚くだろう。この遺跡の中身を。この魔導院はなぜか入口からロビーまでのところの道の長さが長い。しかも道は暗く狭い。この人気のない建物の中を進んでいくのはお化け屋敷を行くかのようなドキドキ感がある。魔導院の中だが、人はいない。魔物も当然、この暗く狭い道で襲い掛かってくる、大した魔物ではないが、警戒の必要はある。やがてその暗く狭い道もぬけるとそこには驚きの光景が目に見える。
「なんなんですかこれ」
ルルが驚いた声をあげる
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