バジリスク
ブルースとバジリスクの足元の魔法陣が光り輝く。
「何をする!!やめろ!!」
ブルースとバジリスクの体がぐにゃぐにゃになりながら一つにまとまろうとしている。
「あああああ」
やがて二つの生命体は一つの人間の形として完成した。
「ブルース??」
出来上がった人間のようなものは見た目はブルースのようだ。しかし皮膚が蛇のそれだった。
「ルル、気をつけろ」
「はい。目を合わせれば即死、触れれば猛毒」
「すなわちすべての攻撃を見ずに避ける必要がある」
「ふふふ、そのとおり。そしてその回避必須の攻撃をあのフィジカルでやられたらどう思う??テイム。やつらを殺せ」
ブルースは全速力での攻撃をしかけてくる。さっきまでのブルースならただの強烈なパンチなのだが今は喰らえば即死の猛毒のついたパンチだ。俺とルルは防御魔法を展開して攻撃を防ぐ。かなり重たい一撃にいまにも防御魔法がやぶられそうだ。
「ブルース隊長!!」
鎧を身に着けた王国兵たちがブルースに話しかける。
「やめろ!!目をつぶれ!!」
遅かった。ブルースは王国兵たちを一睨みすると王国兵たちはその場で倒れた。しかし、そのおかげで隙が生まれた。作戦会議がルルと一瞬だができた。
「死んだら元も子もない。俺が防御魔法を展開するからルル、攻撃を頼んだ」
ブルースのことを視界に入れることができないため魔力探知だけが頼りだ。ルルの方が魔力探知は得意だろが、これくらいなら俺でも魔力探知ができるし、なにより確実な防御魔法の方が大切だ。ブルースは高速移動で俺たちの目の前から消える。魔力探知に集中するために目をつぶる。どうせ目を合わせちゃいけない。高速移動先もしっかりと探知できている。どこから攻撃がくるのかわかっていれば対処もしやすい。ブルースは早速攻撃を仕掛けてくる。さきほどと同じようにおれは防御魔法を展開する。
「ルル!!今だ!!」
「アクアシュート」
水の塊を放つがブルースは即座にその場を離れて魔法を避ける。さすがはやい。またしてもブルースは攻撃をしかけてくる。こちらに防御魔法と攻撃魔法とを使わせ続けてこちらの魔力切れを狙っているのだろう。ならば。俺はブルースの攻撃をぎりぎりまでひきつける。限界まで防御魔法を貼らない。ここだ。
「ストーンランス」
防御魔法とともに地面を石の槍に変形させる。勢いをつけてきたブルースはそのまま石の槍に突き刺さる。身動きが取れないままのブルースにルルは魔法攻撃をしかける。
「アクアキャノン」
ブルースは巨大な水の弾に吹き飛ばされていく。大きい一撃を食らわせることはできたがまだまだブルースは元気なようだ。さすが隊長。ブルースは再び攻撃を仕掛けてくる。今度も同じ手段でというわけにはいかない。普通の相手は違う行動をとって対策をしてくるものだ。だから俺もその上をいく対策をとる。
「カウンターシールド」
カウンター性能の備わった防御魔法を球状に展開する。相手の攻撃に応じて倍の威力を返す魔法だ。相手が強ければ強いほどこの魔法は効果が上がる。ブルースは石の槍を避けるために攻撃の方向を正面からでなく、空中にとんで真上からの攻撃にした。しかし俺が展開しているカウンターシールドの餌食となった。ブルースはカウンターを喰らい空中へと弾き飛ばされる。
「アクアスナイプ」
空中のブルースをルルが的確に射止める。しかしこれでもブルースはびくともしない。まったく強すぎる隊長だ。
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