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旅の途中のキャンプ

おれとルルはあのあとも東街道を歩いていく。道中魔物がきても王国兵士が簡単に倒してくれるのでスタスタと歩くことができた。本当であれば王都とグランダートのちょうど真ん中にある宿場で泊まっていくのだが、いい機会だ。ルルには知っておいて欲しいものがある。そこまで強い魔物がいない東街道だからこそできることがある。そう、キャンプだ。


「よし、今日はここにテントを立てて寝よう」


街道から少し外れて草木の生い茂るところに入る。さすがに街道の真ん中にテントをたてるわけにもいかない。夜遅くなっても王国兵士は交代で街道警備に当たってくれるから比較的安心だ。それでも茂みにはいったぶん、魔物に教われる可能性は高くなるから用心をしなければならない。


「ルル、頼んでおいたものは買ったね?」


「はい」


そう言ってルルは石を4つ、呼び寄せの魔法で呼び寄せる。


「なんなんですか、これ」


「買ったんだから知ってるだろう」


この石はただの石ではない。魔石と呼ばれる魔力の込められた石だ。最近では研究が進んで魔石に魔法をいれることで簡易的に誰でも魔法を使える技術が開発されているらしい。


「この魔石に魔力を流せば」


俺は手のひらの上にある石に魔力を流す。石は反発して正方形の頂点になるように散らばった。それぞれの石からは魔力が発生して立方体の形を作っていることが目には見えないけれど魔力探知でわかる。


「これは光属性魔法の結界だよ。この結界が夜間俺たちを守ってくれる。こうしておけば魔物に襲われる心配もない」


得意気に話す俺だが賢いルルはとあることに気がつく。


「これってつまり、この石を破壊すればいいってことですか?」


「あぁ、その通りだけど、魔石はそんなに簡単に壊せる代物じゃないぞ」


全く、恐ろしいことを考える子に育ったものだ。おれは、話題を変えるために次のお楽しみを取り出す。


「さぁ、次はこれだ」


呼び寄せの魔法でクーとフーから買い取ったオーク肉を呼び出した。


「さぁ、ルル、例のものを」


「デューク様、まさか、これのために私にあれを買わせたのですか」


「野宿の楽しみといえばこれだろ!」


「お金がもったいないです。保存食で十分じゃないですか」


「国王様のご息女ともあろうお方が保存食で満足ですか!!」


「はい、わたし、あれ、庶民の味がして結構好きなんです」


くそ、なんか嫌なことを言われた気がする。気を取り直してルルには包丁と薪セットを呼び寄せしてもらう。薪セットには呼び寄せの魔法がかかっており永遠に木を自動で呼び寄せるから一度燃やしたら炎が消えるまで燃え続ける。さらにフライパンや鍋をおくための部品まであるためキャンプには必須だ。


「フレイム」


薪セットに炎が灯る。だんだんと暗くなっていたところにちょうどいい明かりができた。この夜闇の感じと薪の炎とがいい感じにいいのだ。だんだんとテンションの上がっていく俺ことを冷たい目で見る少女がいるが気にしない。彼女はまだ知らないのだ。仕方ない。俺はウキウキになりながらオーク肉を一口サイズに切る。


「おい!!ルル!!調味料がないぞ!!」


はいはいといった感じで塩とコショウを呼び寄せてもらう。焼く前の味付けはちゃんと行わなければならない。


「おい!!ルル!!あれがないぞ!!」


「あの一番意味のわからないものですね」


そう言いながらルルはあれを呼び寄せる。肉を焼いたらこれは欠かせない。焼肉屋ニックニク~のたれ。これがなきゃ肉は喰えない。切ったオーク肉を串刺しにして薪の周りに刺していく。少しずつ美味しそうな脂を滴しながら肉は焼けていく。


「さぁ!!とどめ!!たれ!!」


おれはおもいっきりたれを書ける。薪の炎にたれが入り込み、ジュワァという音とすごくいい匂いを出している。


「さぁ、王女さま!!たべる!!」


ルルは完全にテンションが上がりきっている俺に少し戸惑っている様子だがオーク肉にかぶりつく。しばらくモグモグしてから


「おいしい」


この一言をもらえるだけで今日はいい日になった。さすが、オスバルト様のレシピだ。


PVが30超えました!!ありがとうございます!!すこしずつモチベーションが上がっております。


「面白い!」「続きが読みたい!」などと思ったかたはぜひ、ブックマークと評価を、できれば星5つをよろしくお願いします。


していただいたら作者のモチベーションになって更新頻度や作品の質が上がるかもしれません。


ぜひ、よろしくお願いいたします。


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