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最終手段

俺の目の前に炎が現れる。オスバルト様の放った炎属性魔法が俺の体を覆う。体が焼けそうだ。


「アクア」


ルルの水魔法に救われた。炎を消すにはやはり水が一番だ。俺とオスバルト様が戦い続けていた間、ルルはずっと破壊の炎の中を水属性防御魔法で耐えていたらしい。これだけ長時間、防御魔法を使い続けることができるなんてそれなりの魔力量をルルはもっているみたいだ。


「デューク様!!」


炎の燃え盛る中でルルが大声をあげる。ルルとそんなに長くすごしてきたわけではないが、ルルがそんなに大きな声をあげるのは初めてだったのですこし驚いた。


「あの!!私も!!戦いに参加していいですか!!足手まといにならないように極力傍観してたんですけど!!」


なんて生意気なことを言ってやがる。転移魔法も使えないやつがこの戦闘に参加しても邪魔に決まっている。しかし、今は俺の魔力切れの状態でオスバルト様に勝てるような気はしない。ならば使えるものは全部使う。そうでもしないと俺の師匠、最強の魔法使いには絶対に勝てないのだ。


「ルル!!頼んだ!!」


ルルはニコっとこちらに笑顔を向けた。後から聞いた話なのだが、ルルは自分専用の浴槽を作ってもらうときに王都全体の排水管の位置を見ることができたという。王都の排水管は王都の地下をまんべんなく張り巡らされているらしい。つまり王都の真下には大量の水があるいう。


「クリエイトジャイアント」


王族だけが使える魔法だ。ルルも王族なのだからこの魔法を知っていたのだろう。巨大な噴水のように水が噴き出す。王都を水が覆う。噴水に乗ってルルは上空へ昇ってきた。破壊の炎は水ですべて消されてしまった。水はだんだんと巨大な人形を形作る。


「ほう。これが王族だけが使えるといわれる魔法か。物質を巨大な人形の形にして操ることで圧倒的な物量で攻撃するのか。さすが王族の人間が王たる所以だ」


俺は想像していたよりもすごいものが出てきた驚きと安心感とを感じて気づいたら飛行魔法を解除していた。地面に降り立って魔力の回復に専念するとしよう。俺がゆっくりとしていると真上で巨大な水が動くのを感じた。水の拳がオスバルト様に襲い掛かる。しかし、オスバルト様は転移魔法で攻撃を避ける。


「ストーンバレット」


オスバルト様の手から石の弾丸が連発される。だが石の弾丸は水の巨人の体をすり抜けるだけだった。


「ほう。水の体というものもまた便利なんだな」


杖を構える動作の必要がないオスバルト様は物理的な攻撃が効かないことを理解すると次の魔法をすぐにくりだすのであった。


「アクアボール」


大きな水の玉がオスバルト様の目の前に作られる。完全に形が作られると水の巨人に向かって発射された。水の玉は巨人の腹に命中する。すこし巨人はふらつくが、すぐに水の玉はなくなってしまった。


「質量が足らぬか」


再び水の拳がオスバルト様に向かって放たれる。


「また同じ攻撃ですか。一度無理だとわかった攻撃なんだから次は別の攻撃を仕掛けなければ意味はありませんよ。これだから戦いの素人は困る」


再び転移魔法を使ってオスバルト様は避けようとする。前に言っていたことを思い出す。転移魔法は格下相手に使うのだと。ルルは俺の弟子ということだからオスバルト様から見たら孫弟子ということになるのだから当然格下として見ているだろう。しかし、オスバルト様は知らないのだ。俺が魔力探知が本当に苦手であるということを。

水の巨人は形を変え三本目の拳をオスバルト様の転移先に向けていた。


ルルの魔力探知は俺なんかよりはるかに能力が上だ。





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