レジスタンス
俺たちの総攻撃は無に終わった。こんなに強いものを隠していたなんてボスはなかなかのやり手だ。この機械兵を攻略するためにはもっと俺に力が必要だ。今の俺じゃ、そして俺たちじゃこいつに勝てる気がしない。勝てない相手に無理に挑む必要はないのだが、今回はこいつを倒さないとこの戦争の勝利につながらない。ここは一回撤退してこいつの対策を考えるべきだ。俺の頭はすでに撤退のためにどうするかを考えている。
「俺が防御魔法を展開する。お前たちはメイの転移魔法で一回退け。こいつには今の俺たちじゃ勝てない。相手の戦力を誤認した俺たちの負けだ」
赤い機械兵の左手から弾丸の雨が降り注ぐ。俺たち含め前線にいた一般兵士たちも傷を負う。
「サラ。全体に回復魔法だ。それと防御力上昇のバフもかけろ」
「まったく。無理を言うんですね」
一言多いが、サラはやってくれる。ほんとにこの世界で最高クラスの僧侶系魔法使いなのではないだろうか。俺は防御魔法を展開して弾丸を防ぐ。
「物理攻撃を防ぐのにはちょっとこの防御魔法は弱い。メイ、早く転移しろ」
メイもかなりの速度で転移魔法を展開していくれた。これだけの人数がいるところでこれだけの速度で転移魔法を展開するのもなかなかの腕前だ。もちろん、俺の方が上だが。メイの転移魔法のおかげで俺以外全員の撤退が終わった。あとは俺が撤退するだけだ。防御魔法を解いて転移魔法を使おうとする。しかし、俺が転移魔法を使うよりも前に俺は赤い機械兵の左手に捕まる。左手は常に魔力を吸収している。俺の魔力を常に吸収して俺に魔法を使わせないようにしている。これでは俺は転移魔法で撤退することができない。
「とりあえず、このままお前を握りつぶせばいいな」
全身に痛みが走る。何かに握る潰されるというのはこういう感覚なのか。
「撃て!!」
どこからか銃弾が打たれる。赤い機械兵の足元に量産型機械兵が10体いた。いやちょっと違うか。すこし改造された機械兵だ。改造型機械兵はジャンプして俺の目のまえに現れる。赤い機械兵の指を無理矢理開いた。この機械兵通常の量産型機械兵よりも圧倒的につよい。一体、こいつらは何なんだ。
「デュークさん!!転移魔法で!!僕たちも転移してください!!」
言われた通り俺は転移魔法で改造された機械兵を転移させる。転移先はメイの魔力を追った。転移先にはみんながいた。しかし、改造型機械兵を見て戦闘態勢に入っていた。
「安心しろ。こいつらは俺を助けてくれたんだ」
「この子たちはね、私たちの仲間だよぉ」
ミルも説得に入ってくれた。
「俺たちは今の機械自治区を変えるために活動しているレジスタンスなんだぜ」
「面白い!」「続きが読みたい!」などと思ったかたはぜひ、ブックマークと評価を、できれば星5つをよろしくお願いします。
していただいたら作者のモチベーションになって更新頻度や作品の質が上がるかもしれません。
ぜひ、よろしくお願いいたします。