決別
はじめまして。とりねこと申します。
初投稿で緊張をしていますが、どうかお手柔らかにお願いします。
至らないところもたくさんあるかもしれませんが、どうか。
まさかこんなことになるなんて思ってもいなかった。俺の名前はデューク。魔法使いだ。今は師匠と一緒に旅をしている。そして、旅の終わり、魔王との闘いを今行っている。師匠のオスバルト様は魔王と互角にわたりあっていた。戦いは長く半日かかっていた。そんな戦いももうすぐ終わる。
「ファイアストリーム!!」
巨大な炎を渦が魔王を包み込む。今までの戦いでかなり弱っていた魔王の体はこれで燃え尽きた。
ようやくだ。ようやくこれで魔王を倒した。さすが俺の師匠だ。俺の師匠のオスバルド様は凄腕の魔法使いだ。魔法の研究にのめりこみ、ついに彼は杖なしで魔法を使うことができるようになったのだ。オスバルト様は燃え尽きた魔王の前に立ち、灰を確認する。完全に燃え尽きたことを確認したオスバルト様は俺の方に近寄ってきて一言言った。この言葉が衝撃すぎた。俺は言葉を失う。
「さぁ、私を除けばお前が今はきっとお前が一番強い魔法使いだろう。さぁ、このことを、国王に、国民に伝えてくるがよい。それで私は完全にそうなる」
危険を感じた俺はとっさに杖を呼び寄せた。魔法使いの杖は持ち歩くには少し大きいので簡単な召喚魔法で杖をいつも呼び出している。杖を構え、魔法を発動する。
「アクアシュート」
水の弾がオスバルト様に襲い掛かる。だが、俺ごときの魔法がオスバルト様には通用しない。片手で防がれてしまう。
「誰がお前に魔法を教えた。誰がこの世で最も強い魔法使いか。忘れたか。思い出させてやろう。アクアシュート」
水の弾がこちらに放たれた。俺が放ったものとはサイズも威力も速度も違う。一瞬の油断もならない、さすが俺の師匠で世界一の魔法使いだ。急いで盾を張る。
「アクアウォール」
水の盾が俺の目の前に現れる。だが、オスバルト様のアクアシュートを防ぐには不完全だった。水の弾を腹にくらう。俺は壁に飛ばされる。多少勢いを落とすことができたことが幸いだった。オスバルト様のアクアシュートは本来、身を貫通する。
「さぁ、実力差はわかっただろう。当然俺に勝てるはずがないのだ。さぁ、いけ。お前の役目を果たしてもらう。そのためにお前をここまで連れてきたのだ」
くっそ。オスバルト様に俺は絶対に勝てないのだった。結局、オスバルト様のコマとして俺は魔王城を後にした。悔しさを胸に全力で走る。師匠と一緒に歩いてきたこの道が辛い。俺の信じていた、俺のあこがれていた師匠はどこにいったんだ。いつから師匠はあんなことを思っていたんだろう。どうしてあんなことを思いついたんだろう。思いっきりころんだ。ちょうど魔王城の入口のところだった。
立ち上がってそびえたつ魔王城を見上げる。そして覚悟を決める。師匠と決別する覚悟だ。俺は師匠の駒でしかないけれど、これをどうにかできるのも俺だけだ。くよくよ悩むのはおしまいだ。とりあえず王都まで戻ろう。
読んでいただきありがとうございました。
ここからしっかりと物語を続けて完成まで行きたいと思います。よろしくお願いします。
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