第十五話 仲良く薬草採取
「みんなー、大丈夫かー?」
僕はそらぞらしい言葉とともに駆けてきた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
あの後、我に返った僕は、止めどなく鼻血を出しつつ女の子に変身する苦しみを味わいながら浮遊し、ある程度遠くに着地して、できるだけ同じような服に着替えた。そして、合流。
みんなをタッチヒールで癒して薬草採取を再開する。
次は当然妨害禁止!
僕達は、黙々と薬草を採取する。
「暴走して、ごめんなさい」
アナが、謝る。
「ベルもごめんなさい。グラトニーはピンチにしかつかわないかしら」
ベルも謝る。アンブロシアに続き、グラトニーも禁呪認定を受けた。
黙々と薬草を採る、サリーが近づいてくる。
「…マリー、パンツ返して…」
サリーが小声で僕の袖を引く。僕はサリーに代わりに僕の新品を渡す。
「それで、我慢して、あれは鼻血で再起不能に…」
「じゃ、今度新しいの買ってねー!」
サリーはあさってに駆けていく。
「ご主人様、今回は、お役に立てず申し訳ございません…」
牛男も謝る。
「牛男は悪くない!悪いとすれば体型だけだ。運動しろ」
僕は牛男を慰める。
「マリー、何もしてないのに態度でかいな!」
アナ、お前が言うなお前が!
「でかいといえば、クレイジー仮面!あいつは何者なのだろう?」
アナがつぶやく。でかいで連想すな、はずいやろ。
「多分、イケメンよー!たまたま通りかかってよかったわー!」
サリーが白々しく言う。
「そうだねー。僕も会いたかったなー」
僕も負けず劣らず白々しく合わせる。
おお、なんか変身ヒーローになった気分だ。
二度となりたくはないが!
「あんな状態で、物怖じしないなんて、変態の中の変態かしら!」
ベルが少し赤ら顔でまくし立てる。やばい、こいつ意識してしまう…こんな可憐な美少女とチュー…
「…」
モモさんはせっせと薬草を採っている。そういえば、モモさんは全く話さない。不機嫌なのだろうか?
「モモ!そろそろ機嫌直せよ!」
アナが黙々と薬草を採ってるモモさんの肩に手を置く。空気よめ、モモさん青筋たててる。
「そうよ!モモの好きなアンブロシアイエローあげるから!!アンブロシア進化したのよ!お肉っぽいブラック、ノーマルなブラウン、穀物っぽいイエロー、調節できるのかしら!」
そのカラーリング止めて欲しい。もろに食べたものによるうんこの色の変化とシンクロしている…
ベルがモモさんにアンブロシアを差し出す。その手をモモさんは弾く!
「アンブロシアの話は止めろ!もう、我慢出来ない!お前ら全員ぶっ殺す!!」
今度は、モモさんが暴走した…
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