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第五話 聖女の母登場


「おいくそばばあ!何しにきやがった!」


 まごうことなき、僕の母さんだ。今は辺境の村に居るはずなのにどうやってここに来たのだろう?


 母さんは僕を少し大人にしたような顔に、マリーよりさらに一回りでかいバストを備えている。身長はほぼ僕と同じだ。黒のだぼつとしてるけどウエストのきゅっとしまったワンピースを着てる。それがさらに凶悪な胸のデカさを強調している。


 僕は即座に駆け寄り、母さんに殴りかかる。けどすり抜ける。


「イリュージョンよ、実体はないわ」


 母さんは、僕に微笑む。悪魔の微笑みだ。嫌な予感がしこたまする…


「か、体が…」


 僕の体が殴った姿勢のまま微塵も動かない!


「もうっ!久しぶりに逢う母親に殴りかかるなんて、そんな娘に育てた覚えはないわ!そんなおてんばさんには、お仕置きです。体の自由を奪ったから、しばらく反省しなさい」


 母さんは腕をくんで、ぷりぷりする。僕は娘として育てられた覚えは全くない。やっぱりいろいろ何か知ってやがるな。


「今すぐ家に帰りやがれ!おっぱいお化け!」


 僕は叫ぶ。まじでとっとと帰宅して欲しい。


「おっぱいお化け……なんて事言うの。お仕置きよ!ドレス!」


 母さんの指先から白いもやが出て僕をつつむ。ふぁさっと、僕の服が下着も含めて全て床に落ちる。


「ウサギちゃんになって反省しなさい!」


 白いもやが変質して服になる。いつのまにか僕はバニーガールになっていた。


 三人娘と牛男は軽く母さんに自己紹介して、今は机を囲んでソファに座っている。


 僕は、バニーガールのまま硬直してる。たまにアナやサリーがさりげなく乳を揉むのが、無性にむかつく。覚えていやがれ!


「お母さん、ほんとにお若いですね、娘さんと姉妹って言ってもわかんないですよ」


 アナがごますってる。といっても実際母さんは若い。どう見ても20代半ば位にしか見えない。妖怪め!


「こんな綺麗な優しそうなお母さんがいて、マリーさん羨ましいわ」


 珍しくモモさんが目をキラキラさせている。欲しいならまじ受け取ってほしい。のしをつけて差し上げる。


「ほんとに、マリーさんのお母さんなんですね。そっくりですね」


 サリーが母さんと僕の胸を見比べる。全く失礼なやつだ。


「お母様ほんとーに、この神器、いただいてもいいんですか?」


 サリーが上目遣いで母さんを見る。


「うちのばか娘のした約束だからしょうがないわ。これもつけてあげる」


 母さんはごそごそと、明らかに入るはずのないポケットから杯のような物をを取り出した。


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