第六十一話 塩漬け
「けほっ!あと少しで窒息死するとこだったわ!マリーの胸は言葉の通り殺人級かしら!こんな所で遊んでないで、さっさとみんなを助けるかしら!漬物になるわよ!」
あと少しで、ベルを圧殺する事が出来たのだか、こいつはなり振り構わずベロベロしてきやがった!僕はたまらず解放してしまった。本気で抹殺する気はないが、もう少し懲らしめてやりたかった。
けど、むかつくけどベルの云うとおりだ。みんな塩の中に裸で埋もれてる筈なので、急がないと窒息死するかもしれない!とくにメイさん。
「確か、サリーはこの辺で力尽きたはず」
まずは一番近くにいると思われるサリーを探す。素手で塩をかき分けるしかない。
「ベル!手伝えよ!」
「だって、サリーでしょ、塩漬けになった位じゃびくともしないと思うかしら!すこし萎んでちょうどいいんじゃないかしら!特に胸!」
ベルの事はほっといて、掘って掘って掘りまくる。けど出てこない!ベルもなんだかんだいいながら手伝ってくれる。
「サリー!」
返事はない!
「サリーはお馬鹿だから、もがいて沈んでいったのじゃないかしら?」
ベルはスタスタと歩きだす。諦めはえーな!
「おぅぶっ!」
いきなりベルが奇声を上げて、塩の中に吸い込まれる。穴があったのか?ベルは見えなくなり、もがいてるのか、塩が巻き上げられる。もしかして、なんかいるのか?
「お待たせ!マリーちゃん!」
サリーが穴から出てくる。ベルの赤いワンピースを着てる。しかもサイズがサリーにフィットしてる。
「ベルの声がしたから、塩の中をかき分けながら進んでチャンスを待っていたのよ!復讐の!」
もぐらかい!
「油断したかしら!」
穴からベルが上半身だけ出している。下着姿だ!服はサリーに奪われたのか。
「ベル!よかったかしら!下着をつけてて!」
サリーがベルを挑発している。
「サリー!決闘するかしら!迷宮都市に戻ったら!」
ベルはサリーに手袋を投げつけた!ん、手袋じゃねーや!パンツ!パンツか!
「パンツ脱ぐな!塩すり込んでやるぞ!」
僕はパンツを拾ってベルに投げつける。
「別にパンツ穿かなくてもいいじゃないかしら!お前たちも穿いてないかしら!」
『おまえのせいだ!』
僕とサリーがハモる!
ベルは一回しゃがんでから、穴から出て来た。いつもの赤いワンピースを着ている。
「ベル、服何着もってるんだ、僕にも貸してくれないか?」
「無理かしら、胸のサイズがサリーで限界よ、それに二着しかもってないわ!」
「なら、しょうがないな」
さすがに、僕はベルから奪う気はない。
「ベルから服を奪ったときにいろんなとこに塩揉み込まれてヒリヒリするわ!はやくシャワーあびたい!」
サリーがもじもじしながら言う。どこに揉み込まれたんだ?
「そーだな!はやくシェイドを発掘しよう!」
「シェイドは無事なはずよ!まずは、メイさんを探しましょう!」
僕達はメイさんが光に呑まれた、だいたいの所に行った。